社会/地理の苦手な生徒の対策

ナマケモノの場合、対策はない

地理にもグラフ問題や資料問題などの思考力が必要な問題はあります。けれどそんなものが成績に関わってくるのは、上位の生徒だけです。多くの場合、教科書や問題集に太字で書かれ、学校でプリントにされていることをおぼえていないからまともな得点が取れないのです。

おぼえれば得点できる暗記科目でまともな得点が取れないなど、「私はナマケモノです。」と言っているに等しく、言い訳も対策もない。

昔の真ん中ぐらいの成績の生徒には「資料問題などは難しいからできなくていい。ただ、キチンと語句や地名はおぼえて、平均点+10~20点取ろうな! (ニコッ)」という学習指導で良かったんですが、最近の「普通」の子供は、この暗記をする気がない。

教科書をボーッっと眺め、問題集を解いておぼえていないところを赤で正解を書き入れ赤シートを乗せてボ~ッと眺め、「おぼえられません。」って平気で言うんです・そんな勉強を続けて、酷い点数を取り続けて「勉強の仕方が分からない。」って堂々と言うんですよ。さらに愚かなのおは、そういう子供を塾に連れて来て、大真面目に「ウチの子も勉強の仕方が分かれば、考える力がつけば成績が上がると思うんです。」という親です。

ナマケモノの場合の唯一の対策

そんな生徒に対策あると思います? 調査書に記入され内申書や指定校推薦に影響する学校のテストで酷い点数をとっても痛くもかゆくもない連中なんですよ。目先の「面倒くさいねん」「イヤヤねん」という感情しかなく、将来のことなど考えることもない連中なんですよ。塾で「おぼえろ」って言ったって、「小テストする」って言ったって、勉強すると思います?

ただ、何度も書いていますが、酷い点数を取り続け、三者面談で「ムリッ」っと志望校を下げられ、3年の冬休みに意に反する志望校の過去問を解いて「ヤバいやん」となった生徒が、その後の2ヵ月少しで、今まで3年間おぼえ切れなかったことをほぼおぼえます。「中学3年の冬休みまで本気を出さない子供たちの将来」の通りです。

「オマエ、いく学校ないで。」ぐらいの強烈な圧をかけないと、こういう子供はやらないんですよ。学校や塾や親が、いくら忠告しても、怒ってもムリです。

ナマケモノ以外で地理が苦手な生徒/世界史も苦手です

今の生徒は歴史より地理が苦手な生徒が圧倒的に多いです。特に世界地理が苦手です。日本語の歴史なら教科書も読めるしおぼえられるが、カタカナの聞いたこともない地名では教科書を読んでもよく分からないしおぼえられないんです。高校で世界史が苦手なのも同じ理由です。

昔の子供は、今の子供より外国に接する機会が多かったんですよ。テレビでは世界紀行物もあったし、クイズ番組などでも外国のことをよく取り上げていました。また、日本より進んでいるヨーロッパ、文化の発信基地であるアメリカなどに興味を持つ子供もいた。だから、メディアを通して外国に接し、「アメリカってこういう国なんや。」「ベンツって高いけれどエエ車なんや。ドイツってスゴイ工業国なんや。」など分かっている子供が多かったんです。

ところが、今の子供は、SNSやネットで自分の興味のある仲間内のことしか受け取りません。日本の社会も成熟して、アメリカの映画に興味を持つ必要もなくなった。自動車などの工業製品も同じです。外国に興味もないし、知ろうともしない。

先日も、もうすぐ中学3年生に上がる生徒が「ヨーロッパで、第一の工業国はドイツ、フランスもスゴイ。両方ともヨーロッパの大国で、世界でもリーダー的な国。」と言っても「??」なんです。これ、普通の成績の中学生で、今の中学生の平均的な知識レベルはこんななんです。そら、EUも、ユーロも教科書に太字で書かれていても理解できまへんで。

だから、外国の情報を全く知らずに、見たことも聞いたこともない外国の写真や地名を羅列してある教科書を中学で突然放り投げられて、何が書いてあるのか全然分からない生徒がすごく増えています。これが、「マトモな」生徒では地理が苦手な原因です。

「マトモ」以上の生徒への育て方

小学校の時に、テレビやyoutubeを、親が色々と話しながら見てください。図書館で図鑑などを借りてきて、一緒に読んでください。雑学を子供に与えてください。マンハッタンの写真を見たらニューヨーク、コロセウムを見たらローマ、野生動物がいるサバンナの写真を見たらアフリカって分かるようにしておいてあげて下さい。

中学受験で尻を叩くだけが親の役目ではありません。社会のない中学受験では、小学校であまり社会の学習はしません。社会の知識は中学受験してない子供と大差ありません。ということは、国立大学を受ける際に、理系で地理、文系で世界史を取れないということです。

最近は、社会的常識を知らない過ぎて、学習負荷の軽い政治経済も地理も大学共通テストで取れずに、負荷の重い日本史を選択せざるを得ない理系が多くいます。文系であっても、日本史を選択しても、あと一教科は負荷の軽い政治経済や地理を選択できません。もちろん、社会事象のことを聞かれる小論文も苦手なことが多いです。いくら文章構成や書き方を教えても、ネタがなければ書けないですから。

小学校時代に社会の常識を知らないことには、後々倍返しで子供に返ってきます。

そう言う育て方をしても、子供が外の世界に何の興味も持たずにヒカキンなんかしか見ない場合、怠け者で小学校の社会もおぼえられない場合は、諦めましょう。ツイッターなんかを見ていると、このレベルの子供に一生懸命中学受験させようと尻を叩いている親がいますが、「子育ては盲目」を地で行っています。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。