当塾の基本的な考え
意図しないツィッターでの炎上騒ぎからブログが攻撃され、ブログを閉鎖しておりました。ただ、このまま非公開にしていると私の塾に本当に問題があると受け取られかねないので、再公開します。
炎上騒ぎは「象形文字を書く生徒たち/字が汚いからではない 」「判読不能な文字を書く生徒たち/公立中学1年生では半数近くを占める」などを紹介したツィートで字が汚いイメージ写真(書き取りの答案画像)を使い、これが「ディスレクシアを揶揄している。」と一部の人に取り上げられたことから始まりました。また、このブログで「締め上げる」と私が書いた記載が児童虐待だと取り上げている方もいらっしゃいます。
表現が不適切だと言うので訂正させていただきましたが、上のリンクの内容は棘のある言葉を抜いただけで、内容は変えていません。障害ではなく、いい加減な学習姿勢から読めないような字を書く子供には、厳しく指導することが必要であるということを書いているだけです。
その炎上騒ぎに乗って、「真剣な学習ができない子供たち/大人の通過儀礼が必要なのか?」で使った戸塚ヨットスクールへの記載を「戸塚ヨットスクールと言うキーワードを使った」だけで虐待だと言っている方がいます。私がここで書いたのは、だらけ切っている子供は説教や指導をいくら行っても立ち直ることは難しく、何らかの大人になる通過儀礼で厳しさを知って自分から立ち直らないと解決にはならないと書いているだけです。
できれば、ひとつひとつのイメージや言葉をあげつらって批判しているツィートではなく、私がブログに実際に書いてある内容も読んで判断してください。それで「ダメだ」と言うのなら、それで結構です。
当塾の指導、ブログの内容は以下の通りの方針で運営されています。毎日書いているもので、個々の言葉や表現が不適切な場合もありますが、内容は以下のものから外れることはありません。
学習が苦手なお子さんに対して
私の姿勢は、学習が苦手なら他に生きる道を探せばいいということで、勉強が苦手だからバカにしているということではありません。
以前には、本当に勉強ができない子供で、しかし美容院を継ぐという目的が明確な子供で、美容学校への進学のために何とか高校には行かせてあげたいと言ってきたお母さんのお子さんも指導したこともあります。
また、発達に少し問題があり、「何とか大学には進ませてあげたい。」というお母さんのお子さんも預かりました。学習塾の仕事でもないのに、付属校に私が直接交渉したこともあります。
お母さんが状況を分かった上で私を頼ってくれたから最大限の協力はしました。美容師になりたい子供では、休日などの親の手伝いを熱心にしていたからでもあります。
「学習が苦手」を逃げ道に使っているお子さんは変えた方がいい~嫌なら責任を持って他の道を探そう
私がどうかと思うのは、それなりに能力がありながら努力もせずに勉強が苦手だと言い、勉強が嫌なら他の道で生きていくことも考えずに甘えている子供です。そしてそれを許している親御さんです。非正規が4割にも達する日本で、そんなことでは将来大変なことになると分かっているからです。だから特にやりたいことがない子供なら、もう少し将来に向けて勉強を頑張ればどうなんだと、このブログで発信しています。
ところが、その厳しくなっている社会に相反して、子供は昔より甘やかされている。特に、都市部の小学校では中学受験組の休憩の場になり、小学校で放置されている子供は努力の垣根がどんどん低くなってきている。あまりにも結果を求められずに小学校を過ごした結果、中学に入っても、まともに学習できず、教科書の短い文章も読めない。あるいは机の前に座って学習するふりをして、テストで漢字を全滅してくる子供、それほど多くない中学の社会の重要事項や英単語を半分以上も書けない子供が激増しています。
そういう子供を見ていると、字が書けないのではなく、明らかになぐり書き以上のいい加減さで読めない漢字を書き、読み取れないアルファベットを書く子供が多くいます。
ディスレクシアだという子供への認識
もちろん、色々な原因で本当に字を認識できない、書けない子供がいることは知っています。その子供たちを揶揄しようという気持ちは全くありません。ディスレクシアにも濃淡はあるでしょう。
ただ、私の経験では、「これはディスレクシアか?」と思うような字を書く子供でも、様子を見ていると興味があるものなら長時間読めるし、必要がある時はキチンと書ける子供がかなりいる。でも、テストでさえ結果を求められて叱られたことがないので、本当に酷い字を書いて×になって来るんです。
けれど、「キチンと書きなさい!」と粘り強く、時には厳しく指導を続けると、子供が根負けしてキチンと書き出す。そういうことを数多く経験すると、キチンと指導されていない子供が多く、少しの我慢や努力ができない子供が増えていると感じています。
ただ、子供は他人のことは分からないので、自分の努力が精一杯だとみんな言います。それが先天的な障害でとても困難なことなのか、ただサボって適当なことをしているのかはもちろん見極める必要はあります。けれど、後者の努力の垣根が低い子供たちで、まるでディスレクシアかと思う字を書く子供は何とかしないといけません。
このビデオはディスレクシアについてではありませんが、私が公立中学の半数以上の成績の生徒に感じていることと同じです。中学受験しない子供は小学校で放置されて、教科書などの文章を読めない状態の子供がとても増えてきています。中学に入っても教科書など読めません。だから学校はプリント授業が主体になっています。
下のビデオでも、中学卒業時に3割の子供が教科書を読めないとしています。中学入学時には、私は半数以上で読めないと思っています。ただ、この読めないと言うのも、教科書は読めないだけで、大抵の子供は文字数が多くても漫画は読むし、自分の好きなゲーム関係の本などは何時間でも読める子もいます。
このビデオでも、キチンと読まないから読めないのだと言っています。私は、できないのではなく、いやなことは面倒だからキチンとやらないことが許されて来た子供がとても多いと感じています。
こういう子供で、かなりの割合で読めない象形文字のような漢字やアルファベットを書く子供が多いです。書く方でもキチンとやらなくてもいいという同じ状況が許されてきたからです。だから、このビデオの通り、大人が真剣にかかわって熱心に指導すると、キチンとし出す子供が結構います。
塾の対応
上のビデオで言っている、教科書も読まずに、テスト前にプリントを丸暗記して忘れることを繰り返す、など公立中学では2/3で起こっていることです。読む・理解する・書く・おぼえる、すべてがいい加減な学習姿勢に起因して、そこから改善させなければいけないんです。安楽な状態がデフォルトになった反抗期の中学生に、これを行うことは物凄く大変です。だから子供が大人の言うことを聞く小学生の間に、このビデオのような躾レベルのことをしっかりとしておかないといけません。
親御さんはこれほどまでの現状を認識せずに、「学習のやり方さえ、問題の解き方さえ分かればウチの子も」と中学や高校になって塾に連れてきて、即結果を求める方が多いです。
こういう生徒が激増してきて、もう多くの塾では対応は無理になってきています。だから預かっても適当に教えて授業料さえもらえばいいという塾も多い。上のクラスを熱心に教えても、下のクラスでは一通り教えて理解できているのかも確かめずに、宿題を出して「私たちはキチンとしました。」と体裁を取り繕い、辞めるまで授業料をもらえればいいと思っている塾がかなり多いです。
けれど私はそれが嫌なので、もうお預かりできないお子さんが多くなってきているんです。それに、上に書いた2名のように親御さんが現状を認識していれば別ですが、そうではない親御さんも増えてきています。だから余計に、成績が良くない子供を預かるのは難しくなってきています。
最近の学習や受験への対応
公立・私立・中学受験色々な受験の道はありますが、少子化と大学の増設で親世代より受験は基本的に簡単になっています。関西圏では1学年の人口は25万人から17万人にこの30年で激減しています。都市部ではもっと多いでしょうが、日本全体では50%強が大学進学します。都市部が多い関西でも大目に見積もっても10万人程度しか大学進学しないことになります。
この中で神戸大以上の国立大学と有名公立大学合わせて2万、関関同立2万人、併せて4万人の学生が1学年にいます。これが有名大学に入りにくい状況でしょうか? 確かに私立は半数の学生を内部進学や指定校推薦などの一般入試以外で取ります。それでも受験生も9万人に減って、そのうち3万人は有名大学に一般受験で行けるわけです。この状況で、関関同立クラスの指定校推薦の評定も4.3から4.0になっている高校も多いです。中学受験で優秀な子供が抜けレベルが下がった公立高校ででもです。これが難化ですか?
私は今までに書いてきたような生徒の劣化が原因であると思います。一方で、ライバルが少なくなったキチンと学習できる子供には受験は簡単になっている。神戸大学や大阪大学程度であれば中学受験は必要ないし、関関同立であれば学校の問題集を学習していれば十分だと思っています。中学生や高校生の具体的な指導方針は「学習方針」の学年別の欄に書いてあります。
だから、塾や私学の宣伝に誤魔化されないでほしいと情報を発信しています。受験情報に乗り、塾で煽られて、子供を無理やり進学校に入れて、結局は落ちこぼれて大変なことになっている例を限りなく見てきたからです。子供は苦労して、惨めな思いをして、受験に失敗して非正規になっていく。
それは避けた方がいい、夢ばかり書いている受験情報と子供の実際を客観視して親はキチンと対応した方がいいというのが私の考えです。誤った努力と親の見栄で子供を台無しにするのは悲劇です。
ただ、勉強にしろ、勉強が苦手で他の道に行くにしろ、キチンと努力できる姿勢・頑張れる姿勢を子供に作ってあげないと親はいけないと、最近の子供を見ていて真剣に思うのです。特にこの10年、半分の子供はこの点が徹底的に劣化しました。それを肌身で感じています。
親御さんへ
だから私は厳しいことを生徒に要求するときもありますし、「キミなぁ、どういうつもりやねん・・」と1時間も話をする時もあります。時には「努力の垣根を上げろ!」と叱咤することもあります。これが、虐待ですか?
努力することも知らずに、甘やかされて、やりたいこともなく、適当な大学に進み、非正規となるような授業をしている学校や学習塾の方が、よほど児童虐待だと私は思っています。中学受験などを無駄に煽って、強烈に小学生のお尻を叩き、その結果落ちこぼれの子供を量産する塾や進学校なども、私は虐待だと思っています。
そうなってほしくないから、「漢字をキチンと書け!」とサボっている中学生には叱ります。進路指導でも、高校には下位で入ったら落ちこぼれるからひとつ下の高校に上位で行った方がいいと言います。 塾の実績より生徒の将来の方が大切です。
学習適性が出てくる高校生では二次関数の応用が無理なのなら、数学は取らずに私学文系で少しでも上の大学に行けと言います。国立の上位大学に行きたければ、忙しいクラブは辞めて死にもの狂いで勉強しろと言います。 学歴でメシを食えそうにない子供には、看護士などの資格を持てる学校に行くのはどうなんだろうと親御さんと子供を交えて相談します。
それが私の塾の仕事です。
だから、皆さんにこの地で20年以上信頼を頂いています。来年度も定員も一杯で、いい生徒がいたらもう1名だけ取ろうと思っています。そんな私の塾がディスレクシアの子供に偏見があり、児童を虐待していますか?