象形文字を書く生徒たち/字が汚いからではない

一部の方に批判されているブログですが、よくお読みになってご判断下さい。

要旨:

自分が好きな本や漫画なら読め、教科書は読めない。漢字やアルファベットも、キチンと書かずに判別不能な文字を書く生徒が増えてきています。そういう生徒でも漢字の部首を「止める、はねる」「キチンと書く」と丁寧に指導すると直る子供が多くいます。英語のスペルのbとd、mとw、iとlが区別できない文字を書きます。同様に書き方を直し指導すると直る子供が多くいます。いい加減な学習が放置されてきた結果であり、丁寧に指導すれば矯正されることが多いという経験からのブログです。先天的な学習障害やディスレクシアでお困りの方を揶揄するつもりでは書いていません。

成績優秀者の多くを含む半数が中学受験で抜ける都市部では、絶対評価の大盤振る舞いもあって、判別不能な象形文字のような解答をテストで書いて×をもらう生徒で通知簿に3がつきます。「これで普通」と子供も親も勘違いしている。ディスレクシアは日本人の8%と考えられています。いくら3が大盤振る舞いだとは言え、通知簿3の多くの生徒で判別不能な文字を書く現状はおかしいです。

中学受験の休息の場となっている小学校でいい加減な学習が放置されてきたからです。だから、このような生徒は計算も単位計算も社会の重要語句もすべていい加減です。教科書を読むのにもとても時間がかかり、分からない、苦労すると言う子供も多いですが、興味があるマンガなら長時間熱中して読む姿を見ていると、それは先天的な問題のせいなのかと、多くの子供を教えてきて思います。小学校時代から、大人が頑張ることを教えて来ずに、頑張る垣根がとても低くなっているので大変だといっている子供がこの10年で激増しているのをヒシヒシと感じています。

そして、このような生徒でも、3年の冬の三者面談で志望校を下げられ、その志望校の過去問題で合格点が取れないと分かると、やっとおしりに火がついてキチンと学習し出します。それまで3年近く「できない」と言っていたことを2カ月弱ですべて克服して合格点を取ってくるのです(こうした子供が受けるから、そういう子供の到達する相応の合格点になっているのです。)。

これが学習障害であり、ディスレクシアですか?

「大変さを理解して欲しい」と私のツィートを引用している方もいらっしゃいます。本当に読めない、学習できないでお困りのお子さんもいらっしゃるとは思います。そんな方を揶揄しようと書いてはいません。でも、その困っている原因は、私の経験上「大変さ」の努力の垣根が低いことが原因のことも多いです。他の生徒が頑張れることを、「いやだ」「面倒くさい」で頑張れずに「できない」「教え方が悪い」という。

ただ、子供は他人のことは分からないので、自分の努力が精一杯だとみんな言います。それが先天的な障害でとても困難なことなのか、ただサボって適当なことをしているのかはもちろん見極める必要はあります。けれど、努力の垣根が低い子供たちで、まるでディスレクシアかと思う字を書く子供は何とかしないといけません。

塾を再開して来た、解読不能の字を書く生徒たち

4年前、塾を閉める際には、目の病気もあって生徒数は絞っていましたが、それなりの生徒は選んでいました。だから、子供なりに字は汚くても、象形文字のような読めない字を書く生徒はいませんでした。

一昨年、生徒ゼロから塾を再開した際には、以前は採らなかった生徒も採らないといけなかったわけですが、そこで私は衝撃を受けました。象形文字のような読めない字を書く生徒が複数いたんです。これで、公立中学の通知簿3の生徒です。

字が汚いから読みにくいのではありません。漢字ではあり得ない象形文字のような漢字、bとdの区別なしに書かれるスペル、iとlやmとwが判別できない単語・・・などなど、字が汚いのを超越しているんです。理系の子供によくいる字が汚いのではありません(私もそうですから。)。

10年ほど前までは、公立中学の通知簿3相当の生徒は教えたことはありましたが、こんな生徒はいませんでした。

理由は?

ディスレクシアなどの障害ではない場合も多いです。だって、こういう生徒は読むことはできますし、塾で厳しく指導するとまともな漢字を書き出すからです「判読不能な文字を書く生徒たち/公立中学1年生では半数近くを占める」。それに、過去こういう文字を書く生徒に、ラノベを読むのが趣味で毎日2時間も3時間も本を読んでいる子供もいました。

こういう象形文字を書く生徒には、小学校時代に学習塾に通っていた生徒も多くいます。自分の好きな本なら読めます。それでもこれです。塾でまったく指導は受けていないんですよ。理由は、こんな生徒に苦労して教えても成績など上がらないので、適当に教えて、親にも調子の良いことを言って、授業料徴収要員としてしか見ていないからです。「進学塾に下のクラスで入る愚かさ/公立中学の学力と入塾基準

だから、こんな文字を書いて、分からないでも赤で答え合わせをして、「勉強しましたぁ~」という果てしないほどだらしない学習がデフォルトになっている。

それでも「ここは伸ばす、こっちは跳ねる、しっかり確認しながら書け!」「できるまでやりなさい!」と叱ると、絶対にしません。シレっと受け流し抵抗します。そういうキチンとした学習に物凄く労力がかかるので嫌なんです。それでも押さえつけてやらせると、嫌々書くんですが、「ここはこうなって・・」などと考えずに嫌々ですので、書き終わった直後に書けないんです。意味も考えずに写経しているような学習をします。「成績が上がらない子供の暗記・・・写経に挑戦

こういう学習指導とも言えない躾レベルのやり取りを2ヵ月も3ヵ月もして、やっと漢字やスペルがマトモに書けるようになるんです。それでも、「そろそろできるようになったか」と気を抜くと、直ぐにいい加減で安楽な学習に逆戻りします。

bとdも同じです。ボールをdollと書こうが、「ボールの発音で、何でdやねん!」と怒鳴りつけられたことがない。形が似ている文字を書き連ねたに過ぎない。womanも、しっかりとウーマンとおぼえずに、「形が似ているから」とwowamなんて平気で書きます。

小学校時代に塾に数年間通っていた生徒が、これですよ? 親御さん知ってました?

こういう生徒の特徴

漢字やスペルをおぼえろというと、教科書や問題集をボ~っと見て、「おぼえました」ということです。それで間違いを繰り返すのですが、「書いておぼえろ!」というと、ものすごく嫌な顔をして1回だけ書いて「おぼえました」と言います。もちろん間違えます。「成績が悪い子供のカメラアイ/スナップチャット機能付

そこで書く字なんですが、英単語では最初にlを書いて、次に左右のどちらからにoを書いてbかdにします。象形文字のようなアルファベットを書くので特徴的です。oを書く段階で「エイヤッ、デスクだからd、oは多分コッチ側!こんな感じ?」で書くんです。dやbという文字ではなく、oとlの配置という文様と認識しているんですよ。bとdというひとまとまりの文字が発音に沿って書けていないことを誰も指摘してこなかったんです。

でも漢字や単語でこれですから、社会の重要語句暗記や語義の理解、数学の計算なんてどうなると思いますか?「公立中学の下半分の落ちこぼれ感がハンパない/落ちこぼれた生徒の見分け方」「理解の壁/公立中学の通知簿3と4間に立ち塞がる途方もない壁」ということになるわけです。

読めない字の正体は、字が汚いからではない

ディスレクシアでも障害でも、多くの子供はない。3年生の冬になって志望校の過去問題で合格点が取れないという段階で、はじめてキチンと書き、おぼえ、計算し出すからです。「中学3年の冬休みまで本気を出さない子供たちの将来」やればできるし、長時間小説も読むことができる子供も多くいます。とこぎりいい加減な学習が許されてきた結果なんです。塾でも学校でも、どこでも注意されたことがない。

こういう子供を塾に連れてくる親御様も、注意をされたこともなく、このような末期症状まで進んで塾に連れていて「中学になったから、直ぐに何とかしろ。」とおっしゃる。・・・学習や勉強以前に、あなた方がキチンと躾をしていない、育ててこなかった結果が「読めない字」の正体です、

だから集客力のある塾は、公立中学の通知簿3は採らない

象形文字を直すのに、反抗期に入った子供で「キチンとする」の躾から入るのがどれだけ大変かお分かりいただけたと思います。

それだけの苦労をしても、漢字もアルファベットもまともに書けないようないい加減な学習を全教科でしてきたわけで基礎学力のかけらもない。多くは分数の計算はダメで、全員速度や%の単位計算はできません。教えても教えてもダダ洩れのいい加減の学習しかできず、大人が疲れ果てて気を抜くとすぐに「読めない漢字」レベルの学習に逃げ込もうとします。

教えても成績なんかそれほど上がらない。親からは不満を持たれるだけで、成績優良者の数倍のエネルギーをかけて教えて3流校を2流校に行かせたところで塾の宣伝になるような進学実績になるわけでもない。

通り一遍の授業をして、「キチンと塾は教えてます。」のアリバイのために出来もしない宿題を放り投げて、子供は親に隠れて解答を写しているという授業料徴収要員にするだけです。「スイミングスクールと学習塾や進学校は同じビジネス手法です」「進学塾に下のクラスで入る愚かさ/公立中学の学力と入塾基準」解答丸写しのノートなど見たら分かりますが、注意している塾など私は知りません。

躾の苦労はなく、普通に勉強を教えれば相応に成果を出してくれる通知簿4と5が来てくれる塾なら採りませんよ。「通知簿3の生徒を採らない進学塾/その理由」「公立中学通知簿3の学力は、塾では共有されている

だから、「中学受験を利用して基礎学力を身につけよう!/指導不可能になっている公立中学の半数の生徒」と私は考えています。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。