関関同立でよければ、無理な中学受験は百害あって一利なし/大量の落ちこぼれを生む進学校など不要
基本学習だけでよいから、進学校の授業は必要ない
「関関同立に行きたい生徒の勉強法/当塾の指導法」でも書きましたし、それ以前からも書いていますが、関関同立の入試問題で合格点文型7割、理系6割を取るには、基本問題さえできていれば大丈夫です。
どの公立高校でも配られる、NextStageやチャート式を2年で仕上げ、2年後半からは基礎英文問題精講などの英語長文、3年生からは相応の基本的な入試問題集などを解き始め、その他の副教科日本史や化学を学習すれば十分です。化学なども学校から配られた問題集ができていれば十分です。
どこに特殊な学習が必要ありますか? 進学校や予備校で何か特別な指導が要りますか?
基本学習ができない最大の理由/勉強しないから
まず、半数の以上の生徒に関しては、徹底的な学習不足です。「高2生3割が勉強時間ゼロ 希望進路で差、文科省調査」の通りです。この調査によると、就職や専門学校希望者は酷いことになっているのは分かりますが、休日でも2時間以上、宿題以外の学習している生徒は40%程度です。
休日に2時間未満の学習で、NextStageやチャート式、基礎英文問題精講を仕上げるのは無理です。この時点で関関同立の受験資格はありません。
関西圏では1学年に17万人の高校生がいます。日本の大学進学希望者が50%強です。ですから、大学受験生は9万人ほどです。大阪公立大学や神戸大以上の国公立と関関同立を合わせると定員は4万人です。関関同立では半数を内部や指定校で取るので、一般入試では8万人の上位3万人に入ればよいわけです。
9万人の40%でで3.6万人です。8万人の40%なら3.2万人です。高校2年生で休日に学校の問題集を2時間勉強する生徒なら関関同立には入れるんですよ。受験生の上位40%にいれば関関同立に入れるんです。40%ですよ。関関同立にも入れないということは、真剣に学習していないと言うことの裏返し以外の理由はありません。
どこかに特別な学習が必要ですか? そんな宣伝文句を信じて、勉強もしない子供に大金を払って中学受験させたり予備校に入れるなど愚かです。
進学校で真面目に勉強する生徒で基本学習ができない理由
ところが、真剣に学習しようにもできない場合があります。進学校に下位の成績で進んで落ちこぼれた場合です。
進学校に進んで、上位の生徒の国立大学への進学実績しか宣伝にならない学校は上位の生徒対象の授業をやって多大な宿題を出します。理解不足のまま多くの宿題をこなさざるを得ない下位の生徒は、理解不足を復習する余裕もなく宿題に追いまくられ、解答を丸写しするような学習を続けます。
私立の中高一貫校では、高校3年生で上位の生徒に受験勉強に特化できるように、中学2年生から高校の学習を始めます。これは発育も幼い脳に、かなり発育が進んだ高校生の理解を求め、詰め込むということです。公立校で学年相応のカリキュラムならついていけた生徒が大量に落ちこぼれます。
毎日必死で学習しても身の丈に合わない早く速い難しい学習で落ちこぼれて、高校の学習が一通り終わった高校2年生の後半になっても基礎学力さえ身についていない生徒が量産されている現状が進学校の下半分の生徒にあります。必死で中学受験し、高校では難しい授業と課題に四苦八苦して、適当に勉強して遊んでいる公立校の生徒と大差ないことになっている。「進学校問題の相談多し/難しすぎて役に立たない授業/多すぎる課題で復習できない」「進学校とはどういうところか?/優秀な生徒を搔き集め、チャート式も理解させられず多くは関関同立で精一杯、そういうところです」
ご存知でしたか? 関関同立に進むために、大量に落ちこぼれるリスクを何故選ばないといけないんですか? 公立で定番の問題集をまともに2時間勉強していたら入れるじゃないですか?
これは大きな問題だと生徒を教えていて思っています。進学校で落ちこぼれて、あるいはそこまで行かなくても、理解不足から丸暗記学習で定期試験だけは乗り切ろうとして基礎学力が身についていない生徒がとても多いです。灘などの最上位の天才が行く進学校を除いて、その下の「神戸大や大阪大学に行ければ満足」というレベルの進学私立や最上位の公立校では、半数が落ちこぼれ関関同立にも行けないことになっています。
嘘だと思うのなら、通われている学校の進学実績をよく見て下さい。ただし、関関同立の合格実績は、受かる生徒は各大学をあるいは同じ大学の違う学部を2~3個受かってきますので、それを割り引いて考えて下さいね。例えば、「関学40人、関大30人、立命館20人、同志社15人合格!関関同立合格実績100名以上!」という阪神間の学校なら、30~40人程度しか関関同立には受かっていないでしょう。東京のMARCHでも同じですよぉ~。
そんなバカなことをするくらいなら
中学受験や高校受験で必死に子供を煽らなくても、どの高校に進んだところで、学校の復習をしっかりとやって(理数系では数学の予習は必要)、学校から配られた問題集で分からないところがあれば学校で先生や友達に聞いていけばいいんです。
でも、上にも書いた通り、大学受験希望者でも毎日2時間も学習しない子供が多いんです。私の塾が毎日塾を開けて、生徒に来させて「キチンと考えて学習しろ。」と関関同立希望者に言うのは、「毎日2時間キチンと宿題以外の学力を定着させる学習しておけば大丈夫。」の裏返しです。
もし中学受験しても、「コイツはナマケモノやな・・」と親が思い、上位の進学校ならギリギリの子供なら、素直に付属に入れればいいんです。上位の進学校にギリギリで放り込んでも、絶対に国立は無理だし、関関同立も絶望的です。「大学入試で逆転する学校間格差・逆転は難しい校内格差/上位校に下位で進んではいけない理由/哀れさえ感じます」
「経済格差は学力格差」など90%以上ウソです
「経済格差は学力格差ではありません/噂と広告に乗せられる親たち」などにも書きましたが、関関同立はもちろん神戸大や阪大でよければ、公立高校に行って真面目に当たり前の参考書を勉強していればいいんです。他に必要なことは何一つありません。
そりゃあ、京大や東大、国公立の医学部と言う話になれば、公立校からは行くのは難しいです。トップクラスの私立でないと難しい。でもね、いくら親が子供のお尻を叩いても、そんな私立に上位で受かりますか?
最上位の大学では、経済格差の前に子供の適性が必要です。分からない方は「ダルビッシュや大谷になるには、努力の前に資質が必要」と言えばお分かりになるかもしれません。勉強方法やトレーニング、塾や学校の経済格差の要因はその次です。
でもね、こういうことを避けるために小学校で厳しい塾に行くことは必要です
「当塾のグーグルマップに、このようなバカげた中傷が投稿されました/だらしない子供を肯定して低学力・低学歴・非正規に子供を追い込む悪人たち」に書いた通り、
・都市部では半数以上の生徒が中学受験をし、小学校は彼らの休息の場になっていて、保育園化している。休憩場の安楽な学習がデフォルトになっている中学受験をしていない生徒の多くは、中学に入る段階で三角形の面積も求められないし、教科書も読めないし、漢字さえキチンと書けない。
・ところが、このような生徒でも中学3年生の冬になって、志望校の過去問で合格点が取れないとなるとお尻に火がついて、今までキチンと出来なかったことが2カ月弱ですべてできるようになる。 「中学3年の冬休みまで本気を出さない子供たちの将来」
・このような生徒は断じて学習障害でもディスレクシアでもない。いい加減なだけである。この投稿者のように、今まで甘かし、いい加減なことを許し、結果を求めて来なかったためである。
・それで、高校に入って頑張るのかと思えば、「少し勉強したら高校受験突した。」という成功体験から「大学入試も楽勝」と勘違いして、高校になって余計に遊びだす。これが、最初に書いた文科省の結果です。こういう生徒のバカなところは、公立高校の入試など優秀な中学受験組が抜けた楽勝でしかないこと、大学受験にはその優秀な中学受験組が帰ってくることを分かっていないことです。
・ですから、中学受験しない小学生も厳しい塾に小学校高学年では通わせてください。小学校に任せていると、関関同立はおろか産近甲龍にも行けません。「中学受験を利用して基礎学力を身につけよう!/指導不可能になっている公立中学の半数の生徒」「公立中学の下半分の落ちこぼれ感が加速している/落ちこぼれた生徒の見分け方」
・また、中学受験では無理に上位校に下位で入れないことです。これは絶対です。親の見栄で子供の将来を潰す中学受験がいかに多いか、20年以上この業界にいる私は実感しています。子供がかわいそうです。