親は盲目の例／ご近所も盲目だった／早生まれの子供の小学校低学年の成績などあてにならない

超劣等生だった小学校2年生

私の小学校では1年生の2学期から通知簿がつきました。私の最初の通知簿は5段階評価のオール２です。そもそも私は落ち着きがなくやんちゃで、この成績は私の親も当然のこととして「この子はハズレ。」だと思っていたようです。

近所には私が幼稚園時代から仲良くしていた同じ学年の男の子がいて、この子は落ち着いてなんでも慎重にこなす子供でした。この子の母親は自分の子供が優等生だと思い、私と遊ぶことなど好ましく思っていなかったようです。

ところが、私の成績は3年生頃から急激に上がり始め、4年生ではほとんど5が並ぶようになりました。塾に行っていたわけでも、取り立てて勉強したわけでもありません。なぜでしょう？

人を教える立場になった今思い返すと、私がやや早生まれだったからだと思うのです。私の誕生日はほぼ年末のややこしい時期です。私の発育が他の子供に追いついてきたと言うことだったのだと単純に思います。その証拠に、私は小学校低学年では体は小さかったですが、この時期にはやや大きい方になっていました、徒競走なども小学校低学年では遅かったですが、この頃には速い方に入っていました。

私の親はこの発育問題が分かっておらず、ハズレな子供だと小学校低学年では思っていたようです。

この頃になってやっと気づき始めた私の親

この当時、私とこの友人の学習を見ていた私の親が、やっと気づいたことを私が大人になって話したことがあります。

漢字の書き取りをしていた時、私の友人は丁寧に決められた回数を書道のように書いていたそうです。私は数回書くと最後の方はだんだんいい加減になっていっていたそうです。最初は私の親は「やっぱりハズレな子や。」と思っていたらしいのですが、小学校高学年になって私の成績が上がりだすと、「うちの子は既定の回数の前におぼえてしまっているから、最後は殴り書きになっているのだ。」と分かってきたらしいのです。この当時、私は部首を確認しながらおぼえていたように思います。

一方、そのころ成績が低迷し始めた友人は、「あっちは、何も考えずにきれいに書き写しているだけなんだ。」と分かってきたらしいのです。部首もへったくれもなく、キレイに書いて褒めてもらうことしか考えていなかったのです。

そして、私のように多くの子供を教えたことがない大抵の大人は、後者のスッカラカンの頭できれいに書いてあるだけのノートを見て褒めるのです。

ところが、私の周囲の友達は私の学力を分かっていない

ということで私は典型的な優等生タイプではありませんでした。ですから、「自分は優等生だ」ということを主張している学級委員タイプの生徒とは異なり、小学校時代の私を知っている知り合いでは、中学に入って私の成績が良いことはほとんど知りません。私の中学は5校の小学校が集まる1学年21クラスのマンモス中学だったから、同じクラスになる同級生も少なかったですし、もしなったとしてもそういう子供は他人に興味がないので私の成績や学力など観察はしてません。

ところが、さすがに成績の良いクラスメートは、他人の観察も出来るので、私の学力を分かります。でも、他人を観察せずに「陽キャ」くらいの認識しかない小学校の時の友人や小学校時代のイメージが強い近所のおばちゃんたちに関しては私は昔のイメージのままです。大阪の堺市の郊外だった私の街では、ヤンキー漫画にあるような子供の頃のイメージだけで他人を判断するレベルの人間が多かったのです。

それで、私が進学した高校にみんなが「ウソやん。」ってなって、進んだ大学に絶句することになったのです。

大学に入り同等の仲間と理解しあえ、街も神戸という当時は日本で最も魅力ある街で大学生活を楽しんだ私は生まれ故郷の街は大嫌いで、この街には成人してからは寄り付きませんでした。

早生まれの子供では浪人も考えるべき

早生まれと遅生まれでは、高校受験時に平均で偏差値が4.5、ワンランク違います。これは東大の調査データで明確です。アメリカでは早生まれの子供を1年遅らせて学校に入れることが多くなってきています。学歴差から30歳時点の収入に大きな差が出ることが分かっているからです「早生まれの子供は1年浪人して、やっと遅生まれの子供と対等な勝負ができる／中学受験なんて愚かすぎる／学年ではなく年齢で考えよう！」。

早生まれの子供は浪人して初めて遅生まれと対等な土俵で人生が歩めるのです。早生まれの子供に中学受験を押し付ける親は、間違いを二重に侵して、子供を落ちこぼれさせて潰そうとしているに等しいと思います。