大学入試の数学の確率の問題が酷い/関東の私立に多い?/書き手側しか分からないパソコンのマニュアルのようだ/数研の入試問題集で対策を!

解法は簡単になっているが、題意が把握できない

ひと昔前の確率の入試問題と言えば、「かつ」や「または」の場合分けが面倒で、正解までたどり着けないものが多かったです。ところが、最近はこういう問題は少数になって来て、チャート式に載っているような解法一発で解ける問題が増えています。ところが、これが解けないんです。

理由は、問題文を読んでも何が書いてあるのか分からないことが増えているからです。時に確率でその傾向が高いように思います。関数などの問題ではやることが明確なのですが、確率の問題の場合中学のは方程式の問題のように「~さんはこういうことをしました。」式の文章題になります。だから、いくらでも文章を盛れるわけです。

けれど、盛り方が間違っている

中学の方程式の問題や共通テストのように問題文を引き延ばす程度ならいいのですが、割と短い文章で内容が把握できない文章が大学入試の数学では増えてきている。中には意図的にそうしてあってよく読むと「ああ、そういう題意なのね」ということもあるが、解答を見てもこの文章をどう読めばその題意に至るのか判断できない問題も結構あります。故意的に難易度を上げているわけではなく、問題を作ったグループが「これで分かるよね。」式の判断で安易に書いていて、誰も添削していないことが多いのではないかと思うのです。

同じようなことを感じるのはパソコンの関係のマニュアルです。先日もニフティから「メールの仕様が変わるから設定し直せ」という通知が届いたのですが、何をどう変更すればいいのか全く分からない。自分たちの仕事場内部で意志共通化されているものを顧客にそのまま書き送って、顧客は「なんじゃこりゃ」状態になっている。

おそらく、これと同じことが大学入試問題で起こっていると思うのです。だって、まじめに勉強している生徒を学力でふるい分けるのなら、もっと他にやりようがあるはずです。けれども、「チャートのここの問題使おう。こう書いていれば私たちの間では分かるよね。」式でポンと入試問題に出して、受験生どころか私でも「なんじゃこりゃ」ということが多い。

私が時間をかけて問題文を読んで、解答を見て「そうか!」ではなく「この問題文で、どうしてこう考えられるのか?」と思う問題が、生徒の人生を決める入試にあってはならないと思います。

こういう問題は関東の私立に多い

こういう、訳が分からない問題を出題するのは私立の上位大学に多いです。特に関東の私立です。関関同立ではまだあまり目にしたことがないので、関西の学生は安心してください。私には、「大学入試問題は滅茶苦茶だから、中学から付属校に入って金を落としてください。」と主張しているようにさえ見えるのです。

こういう問題が問題集に乗り、youtubeで拡散され、「こりゃあ酷いな。こんな大学は生徒のことなど考えてないな。」と思う人間が増えていることなど考えずに、これも自分たちの内輪の話だけで進んでいるように思うのです。

対策は?

だからチャート式を解いているだけでは歯が立ちません。パソコンのバカなマニュアルと同じで慣れていくしかありません。数研の入試問題集をやりましょう。重要問題集などはチャートと同じで昔からの典型的な問題を載せてあるだけで、「訳が分からない」系統の問題は載せていない。こういう問題は最新の入試問題を集めてある数研の入試問題集がベストです。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。