「無敵の人」「ジョーカー」の予備軍、無敵の子供たち

「無敵の人」とは?

家族も友人も恋人もなく、キチンとした正規の仕事もなく、みじめな人生に社会を恨んで、「こんな世からおさらばしたい。」、そして「どうせおさらばするのなら、安い給料でオレをこき使って自分たちは楽しい生活を送ってるヤツらを道ずれにして死刑にしてもらおう。」という人を言います。守るものが何もない上に自分の人生に嫌気がさしていて死ぬことも怖くないから無敵の人と呼ばれるわけです。

古くは大阪の教育大付属池田小学校の生徒の大量殺人から、有名になったのは秋葉原の通り魔的殺人、そして最近の電車内での犯罪、そして安部元首相の暗殺に至ります。

昔からこの手の犯罪はあったのかもしれませんが、社会の貧富が二極化し、負け組は勝ち組にすべて奪われる世の中になって増えたように思えます。

この無敵の人は別名「ジョーカー」と呼ばれ、社会に虐げられてきた弱者が社会に牙を向く同名の映画でアメリカでも有名になりました。

「無敵の人」の予備軍「無敵の子供」

この「無敵の人」の第一歩は非正規で収入も低いから恋人も出来ないし友達とも遊びに行けないことから始まります。その多くは、まずは低学歴で就職に失敗するところから始まるわけです。無敵の人で高学歴でリストラされて嫁に逃げられて自棄になってという話はあまり聞いたことはありません。その理由は分かりません。

ということで、この無敵の人・ジョーカーは学校時代に成績が悪いと直結しているわけです。そんなことは私がわざわざ書かなくても、みなさんご存じです。

そして、この成績が悪い、就職もないほどの学歴まで落ちこぼれている場合、先天的な学習障害がない場合、自分の成績や進学高校に恥ずかしくも残念も反省もない子供が多い。さぼっても酷い結果になっても痛くも痒くもないのだから仕方がありません。こういう子供が低学歴→無敵の人の予備軍になるわけです。

「無敵の子供」が改心する一瞬

ところが、この「無敵の子供」がまじめに改心する時期が2か月だけあります。中学3年生の12月の面談で「そんな高校はムリ」と学校で言われて不満タラタラの下位校の過去問題を解いて合格点に及ばない時です。

初めて「ヤバい」という感覚を知った子供は、2月半ばの私立の入試までに3年近く「できない」「おおえられない」「分からない」と言ってきたほぼすべてを克服して合格点を取ってきます。中堅私立高校の合格点など、こういう子供が2カ月で取れるような点数なのです。

この様子を毎年見てきた私は「中学ごときの学習など教え方も学習方法も関係ない。真面目に子供が取り組めばすべて解決する。」と思っています。

改心から「無敵の人」へ

ところが、こうして高校に合格した元「無敵の子供」は反省して「高校ではしっかりとやろう」などとは思いません。「少し頑張ったら合格した。オレって天才? 勉強なんて楽勝!」と高校に入ると余計に酷いことをやり始めます。

そして3年生になって「じゃあ、そろそろやりますか」などと言ってみても、中学の学習とは異なり高校尚学習は難しく、数か月頑張ったくらいではどうにもこうにもなりません。そこで夏休みに定員不足のFラン大学に自己推薦の學所を送って自動合格、あるいは専門学校に自動合格になり低学歴が決定するわけです。

こうして、30歳を過ぎてやり直しも何もできない年齢になって、初めて心の底からみじめな思いになります。けれど、こういう人生を歩んできた人間ですから「自分が悪い。できる中で改善していこう。」と資格など取るのではなく、「世の中が悪い。」に責任転嫁して「無敵に人」が誕生するわけです。

「無敵の子供」防止法

高校受験以外でも、サボったら痛い目に合うと親が試練を与えることだと思います。

志望大学に合格しなかったら浪人させる、成績が悪かったらクラブを辞めさせるなど、その子供が本当に嫌がることを親がすべきです。ここで「そんな酷いことを。」とか「子供が曲がる。」など言うようであれば、それで終了だと思います。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。