文科省全国学力テストがありました/上位21%しかまともに学習できていない件
昨日、中学3年生が「今日学力テストがあった」と塾に来ました。過去の問題から見る学力テストで分かることを書きます。
でも、衝撃的なのは小学校6年生の出来事です
この問題の正答率は55%です。
これがどういうことかお判りでしょうか? 阪神間では2/3近い生徒が中学受験塾に通い、半数の生徒が私立の中高一貫校に中学受験で進むと言われています。ということは、小学校で厳しい塾に行っていないで公立中学に進んで通知簿に3が付いているような生徒、中学受験塾に行っていてもあまり成績が良くなかった生徒はほぼ解けていなかったということです「公立中学の通知簿3は、教えるのが無理になってきている」。
この問題が解けないことは「教え方が悪い」とかいうレベルの話でしょうか? この問題に教え方関係ありますか? 著しい能力不足があるか、塾でも学校でも授業などまるっきり聞いていレベルの話です。学校から配られる問題集さえまともに解いていないというレベルの話です。塾に行って問題集を家で解いているように見えても、適当に答えを書き入れて間違っていれば赤で直して提出しているだけです。
テスト結果からそんな状況が分かってていても、中学受験塾では下のクラスなど放ったらかしです。だって、こんなレベルの生徒の底上げを考えて一生懸命教えても、宣伝に使えるような進学校に行けるわけはないですから。ただの授業料徴収要員です「酷い塾が多くないですか(怒)?」。
こちらの正答率は21%です。
上位21%ということは、この問題では中学受験塾に通っている小学校6年生でも上半分程度しか解けていないということです。
この問題は誰でも見たことがあるような問題で、塾の教材ではなくても市販の教材でも載っています。そういうレベルの問題です。ということは、中学受験塾で一生懸命勉強し、多い宿題をご家庭で必死にしているように見える子供の半数が、実は頭の中スッカラカンで授業を聞き流し、問題集も適当に答を書き入れているだけだということです。
専門家では「国語力」という人、専門家ぶった素人では「数学的センス」という方もおられますが、この問題を読むのに国語力必要ですか? 小学校6年生でこの問題を解いたことがない子供が「テープ」というキーワードだけで上下平行ということを分かるのが「数学的センス」だと思ます? 数学的センスとはそんなことではなく、類題や定理から様々な解法を推定できる力のことです。この問題ができないということは、「テープ=平行」という定理が類題を通して分かっていないのです。だから、ただ単に学習不足に他なりません「全国学力テストで分かる、勉強していない小学生が8割の事実/中学受験塾など無駄・公立に行っても大差ない」。
ということで、上位25%しかまともに学習できていないことがお父さんやお母さんにもご理解いただけると思います。中学受験塾の下のクラスに放り込んで「大手だから」と安心しているお母さん、愚かすぎますよ。こんな問題も解けない学習に年間いくら払っているんです?