最上位校と中堅高校の公立高校入試の得点差から考える子供の資質

学区最高位の神戸高校と中堅校の芦屋高校に進む子供の中学校のテストの得点差・通知簿の差

神戸高校に進む生徒は、公立中学の定期テストでは平均85~90点という非常に高い得点を取って、通知簿はほぼオール5です。ところが芦屋高校に進む生徒は60点やら70点やらを取り続け、通知簿には3と4が並びます。調査書の点数は神戸高校なら250点満点で230点ほど、芦屋高校なら185点ほどになります。まさにこのテストの差が通知簿の差であり調査書の差なわけです。

私の経験からも、最上位校に行くような生徒は放っておいても自分から頑張るし、中堅校に進むような生徒は調査書が決まる大切な中学3年生のテスト前でも基本学習はおろか、テスト範囲の漢字や英単語をおぼえる努力さえ塾が求めなければいけないスカスカの勉強をします。

塾で机を並べて隣で最上位の生徒がどれだけのことをしているのか分かっていて、塾でも叱られているのに、中堅校に進むような生徒は全く気にもせずにダラケます。言い換えれば、前者は放っておいても勝手に学習して勝手に好成績を取って来てくれるし、後者は塾がいくら努力しても、何度教えても、スカスカの学習を繰り返しロクでもないことをしでかしてきます「公立中学の通知簿3は、教えるのが無理になってきている」「親が知らない公立中学通知簿3と4のレベルとは?/中学受験は必須」「公立中学の成績分布の恐ろしい実態/通知簿5は昔の4、通知簿3は昔の2」「これが公立中学の通知簿3生徒の学習/昨日ブチ切れました」。

ところがこういう中堅高校に進むような親は、原因はだらしなくいい加減な子供に育てたことに原因があるのではなく、「教え方が悪い」だの、「もっとキチンと教えてくれる塾に」とか「塾との相性」とか言いだします。テスト前に漢字もおぼえない子供に教え方もへったくれもあるかい!

ということで、進学塾の進学実績がいいのは優秀な授業や講師が原因ではなく、優秀な生徒を集め、彼らが勝手に素晴しい進学実績を出し、それを真手にまた優秀な生徒が集まるというビジネスサイクルが成功しているからです「進学校や進学塾に素晴らしい授業や進路指導があるという誤解」。

ところが、入試当日のテストの差は急激に縮まる

当日の入試結果のデータはまとめられているものは「進研ゼミ高校入試情報サイト」程度しかありませんが、この情報によると、入試当日のテストが平均80点くらいで神戸高校に合格しただろう生徒もいれば、芦屋高校に70点くらいで合格した生徒もいます。中学校での成績差ほど大きな差はありません。

上に書いたように、「塾で教えても、こんなダラシない子供成績なんか上がるはずがない」と思っていた生徒の学力が入試直前に急上昇して来るからです。一方で精一杯努力してきた神戸高校志望者の学力は上限に達していて、直前に足掻いたところで成績は伸びなくなっています。

では、なぜこのようなことが起こるのか?

その理由/中学の学習など2か月もあればどうにでもなる

芦屋高校に進むような子供は中学3年生の冬休みまで、上に書いたように漢字もまともにおぼえる気がない状態で、簡単な同じ問題を間違い続け、「分かれへん」「でけへん」を繰り返して、学校のテストで60点を取り続けます。それでも、「できれば御影高校」と上位の志望校を言い続けます。私は遠慮なく「漢字もおぼえる気はないのに、舐めてるのか?」とアドバイス差し上げます。

しかし、この舐めているガキお子様も中学3年生の12月の親子面談で「芦屋高校と仁川か報徳」と現実を言い渡され、冬休みに過去問題を解いて合格点に足らないということになります。

こういう子供は、そこまで来て、尻に火がついて燃え盛ってから初めて本気を出します。すると、何と言うことでしょう~! それまで3年近く「でけへん」「分かれへん」と言ってきた問題を、それから入試までの2ヵ月少しですべてクリアして上に書いた点数を取ってきます。それで、神戸高校に行く生徒との学力差は驚くほど埋まるわけです。

こういう子供が受験する併願校の私立の合格点とは、こうして直前に足掻いた結果到達する得点であったのですよ。だから冬休みなんかに過去問題を解いたところで合格点には遠く及ばず、必死になり始めるのです。

毎年、毎年、毎年、例外なく、公立中学で真ん中くらいの成績で「できれば御影高校」って言ってきて、最終面談で「芦屋高校と仁川か報徳」に矯正された子供で繰り返されるこのバカげた通過儀礼を、数えきれないほどウンザリと眺めてきました「中学3年の冬休みまで本気を出さない子供たちの将来」。

この入試前の時期、私は本当に楽になります。ほぼ教えることなどありません。自分で勉強し出せば、中学程度の簡単なことなんかで塾で聞くようなことなどほとんどないんです。「でけへん」「分かれへん」のではなく「やる気がなかった」「真面目に取り組んでこなかった」だけなんです。

こんな子供になっている原因

中学の学習は難しと大騒ぎし、「どこの塾がキチンと教えてくれるのか?」と探し回るお母様方、これでお分かりですか?

中学の学習などそれほど難しいわけでもなく、子供がヤル気にさえなれば、2カ月もあれば自力学習でほぼほぼ基礎学力は満たせるものなのです。原因は塾にでも学校でもなく、受験が目の前に来て尻に火がつかないとまともに勉強もしない子供にあるんです。

その上、今では母親だけではなく、父親がより一層甘くなって、家族総出で怠ける子供を甘やかして「「漢字もおぼえる気はないのに、舐めてるのか?」と塾でアドバイスを差し上げようものなら、「ハラスメントだ!」「子供の心に傷がついた!」とお騒ぎして塾に怒りの電話をかけてくるお父様が大挙して増殖中です「数回の授業で辞める生徒が増えている/父親が甘い場合が多い/会社もすぐに辞めるでしょう」「私の偏見:父親が母親を差し置いて塾に直接コンタクトを取る場合、塾では成果が出ないことが多い

親にも「舐めてるんか?」と言いたいですネ! ミドリゼミで指導するのは無理ですので、来ないでくださいネ! 世間では、こういう生徒を預かって、下のクラスで放置して「どうせ教えても成績上がれへんし。上のクラスの生徒は勝手に勉強して成績を上げて進学実績出してくれるから、授業料払ってもらっったらそれでエエわ。」という塾が山ほどありますので、そちらに行ってください。

こういう子供の将来

塾では時としてこういう子供が高校生になって「頑張ります!」と塾に来ることがあります。でも、大抵はダメです。

「高校受験の反省を糧に頑張ろう」と言っているから応援しようと思っているのですが、こういうガキお子様のおかれましてはベースに「ラッキ~、入試前に少し頑張ったら合格できた。オレってデキる子なんだ。」と考えているフシがあります。そして、「頑張ります!」と言って塾に来ても、それは最初だけで、中学時代と同じ子をを繰り返し出します。その結果がこういうデータです「高2生、3割が勉強時間ゼロ 希望進路で差、文科省調査」。

そしてこの高校の時期になると、中学生の頃のように親の脅しも聞かなくなります。塾のアドバイスなどもちろん馬耳東風です。中堅高校の学内でダメな生徒と友達付き合いをして、同じようにダメダメな意識を共有して手を取り合って堕ちていきます。

高校や中学も入試で親が尻を叩いても、大抵は高校で本性が出ます。こういう制を退去来て見てくると、中学受験や高校受験で受験情報に踊らされて大金をガラっている親が哀れに思えます。

いや、本性じゃない!教育で直るはずだ!そんなことを書くのは塾の逃げだって? 私は20年以上、子供を直接個別で教え続けてきて、全面的に「努力できる遺伝子」の存在に同意しています「努力できる遺伝子/グローバル化・中流没落が生む選民思想」。それは、こういう状況を散々見てきたからです。

高校受験で通用した付け焼刃は大学入試では通用しない

ところが、高校の勉強は中学より格段に難しく、大学入試前に少し頑張ったくらいではどうにもなりません。2年以上も学校の授業を聞き続けて、「難しいから、もう少しやっとかないとアカンな。」とも思わないんですよ。こういうオツムの連中は。

それで、3年生の夏休みに根性も見せずに投げるんです。定員不足のFランク大学に自己推薦やら学校推薦の願書を送って、自動合格で終了です。

この状況を改善するには?

高校に入ってからではもう遅いです。高校受験で甲南や武庫川の付属に放り込んでおくべきです「男子の大学付属校には反対する!・・でも現実は「何とか入れ!」って言います」「日本最大のマンモス女子大であり偏差値を上げている稀有な女子大 武庫川女子大の共学化」。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。