中学受験をした生徒としていない生徒の差/埋められないほど大きい
もはや中学受験塾は必須と思えてしまう
中学受験塾、あるいはそれに相当する厳しい学習塾は小学生には必須です。中学受験する、しないにかかわらず小学校で野放しになっていると、とんでもないことになります。「中学受験を利用して基礎学力を身につけよう!/指導不可能になっている公立中学の半数の生徒」の通りです。
今の小学校は、勉強する場ではありません。保育園の延長です。勉強は中学受験の塾にまかせて、お遊戯だ、読書だ、お絵かきだと子供を預かっているようなものです。基礎学力がないばかりではなく、頑張る姿勢や辛抱が全くない子供が量産されている、
だから、小学校や緩い学習塾だけにしか行っていなかった子供では、中学に入り、漢字も簡単な地名もおぼえられない子供がデフォルトになっている。漢字をおぼえるように言うと、問題集をボ~っと眺めるだけ。あるい1回解いて〇×をつけて「おぼえました!」という、頭の中が崩れている子供ができあがる。
それでテストをすると見事なくらい間違うのですが、「書いておぼえろ!」と言うと強烈な抵抗をします。ほぼ全員します。そんな面倒なことを言われたことがなく、書いておぼえることに途方もない労力と疲労を感じるからです。
思春期まで強制を持ち越してはダメです
だから、子供が大人に全面服従する小学校中学年くらいで、「漢字書いておぼえるのはクソ面倒くさい」と言う状態を押さえ込んで卒業させないといけないんです。反抗期を迎える頃には「そうするのが当たり前。」「そうしないとおぼえられるわけないじゃん。」というふうに持って行かないと、上に書いたような子供になるわけです。
中学生になって反抗期を迎える時期にこんな有様では、矯正はもう無理です。公立中学の真ん中くらいの成績の生徒では、昔はもう少しマシだったんですが、特にこの数年は酷いことになってきています。中学受験で半数以上が塾の学習を中心に置いて小学校は息抜きの場になっている状況が進んでいるんですから、中学受験塾に行っていない生徒ではその息抜きの場がデフォルトになっているんです。
だから、中学受験組が抜けた公立中学では、漢字をおぼえられない生徒で通知簿に3がつきます。下手をすれば4がつくことになっている。これ、昔なら通知簿2の生徒です。こうなっている理由が「通知簿3の秘密/上位から90%の生徒で3がつく」の通りです。
昔のように「難しい問題は解けなくていいから、漢字や地名なんか暗記物はしっかり覚えて、計算問題も繰り返し勉強して、確実に70点取って来い!」と言う指導はもうできないんです。「テスト前に漢字を眺めてるだけでおぼえる気もないって、どういう事やねん!」という躾から入らないといけないんですよ。「公立中学の下半分の落ちこぼれ感がハンパない/落ちこぼれた生徒の見分け方」「公立中学や中堅高校・私立の生徒に必要なことは学習指導ではない」の通りです。でも、反抗期の子供には受け流されるだけです。
塾に行かせてるっからって、安心してはダメです。
こういう生徒でも、毎日塾に来て2時間も3時間も学習するんですよ。塾に行かないと親が煩いからです。今の子供はうるさく過干渉する親に反抗するより、受け流して塾に来てサボる疲労のほうが楽だと思っているんですよ。それを上手く利用しているのが多くの個別指導塾です。「教師・講師の能力とは?/個別指導のキャバクラ・ホストクラブ化」
で、塾に来て問題集をボォ~っと眺めて、10問ほどの計算問題を解くのに2時間かけて、呆然とお過ごしになるんです。この「呆然」も公立中学の通知簿3と4の下半分の生徒に見られるデフォルト設定です。塾は、煩い親から逃げて時間潰しをする場になってるんです。その上個別指導塾なら、イケメンの大学生や可愛いお姉さんが、気持ちのいい接客までしてくれます。
一方で、中学受験組に躾の必要はない
中学受験した生徒、それに準ずる塾に通っていた生徒には「テスト前に漢字をおぼえられへんって、どういう事やねん!」「何回も繰り返し練習した計算問題を、何でこうキレイに忘れて間違えてくるねん!」と言うことは起こりません。
中学受験塾でシゴキ上げられて躾は終わっているからです。だから、生徒の学力に応じた学習指導をしていけばいい。塾としても安心してお預かりできます。塾で呆然と机の前に座って時間を潰すこともない。
躾は、子供が大人に全面服従する小学生の間に終えておかなければいけないんです。
中学受験するしないにかかわらず、厳しい目の塾に通わせるべし
だから、親の教育方針で中学受験しなくても、「この子では中学受験はちょっと無理だ。」と思っていても、中学受験塾や厳しい目の塾に通わせましょう! 学習する躾ができているだけで、公立中学では簡単に通知簿が4で並びます。
いいですか! 名前の売れた大手の塾は上位のクラスが進学実績を叩き出すので下位のクラスは放ったらかしです。小学校と大差ありません。小さな塾で、責任者が直接教えて目を光らせている厳しい塾に行かせてください。「スイミングスクールと学習塾や進学校は同じビジネス手法です」の通りです。別に難関校の受験対策が必要なわけではない。難しい問題を解くためでもない。躾のために通うんです!大手塾の情報もデータも必要ない。必要なのは責任を持って教えてくれる厳しい大人一人です。
それに知名度に目が眩んで自動車の送り迎えが必要な塾に行かせると、受験という目標がなかったり、成績の悪い子供だと親が送迎に根負けして塾を辞めることになります。これ、私の塾でも多いんです。子供が自転車で通える近くの厳しい塾に放り込むこと!!
そして、何よりも、子供が泣いて帰ってきたり、嫌がっても、親が逃げ場を作らずに「キチンと勉強するために通っているんだから、しんどいことも嫌なこともあるのは当たり前。乗り越えよう!」と、子供の我儘を通して塾を辞めささないことです。