中学・高校の数学の定期テストの変化

公立中学の数学の定期テストの変化

成績が両極端になるテストが多いことです。前半は簡単な計算問題。後半は公立高校の入試問題などを持ってくるんです。この公立高校の入試問題は、中学3年生の2学期の後半ならまだいいのですが、中学1年や2年で出されても、さすがに難しくて解けません。

この計算問題と入試問題の間の中間の、その学年ならまじめに勉強していれば解ける問題がないことが多いのです。だから得点は計算問題しか解けない生徒と真面目に勉強してホドホドの問題なら解ける生徒に差がなくなり、クラスで数人の特別に学力がある生徒だけが入試問題を解いて90点を取ることになります。

これが塾で教えてもあ80点台を取らせることができない大きな原因になっています。結局は、このランクの子供ならこの問題は解ける、その下ならコレ、その上ならコレと分かっていない先生が増えているのではないかと思うのです。

この傾向は教員不足が始まった10年ほど前から顕著になってきています。応用問題と発展問題の区別ができないのです。

高校の数学の定期テストの傾向

これは公立・私立関係ありません。すべての高校でです。だから傾向ではありません。

その方向とは、問題数がやたら目ったら多いことです。例えば、三角関数や高3の積分など公式がやたら多く、すべてはおぼえきれずに導かないと公式自体が出てこない範囲もありますが、そんなことお構いなしにすべての公式を暗記してサッと出てくる状況で20問も50分のテストで出します。それから応用問題を数問出す。だから、応用問題を解く時間もなく、これも問題集の解法丸暗記でないと解けない。

この学習に適応しようと、多くの高校生が解法丸暗記の学習に走ります。

ところが、模試や入試は大問5問を2時間で解くような内容ですべてが少しひねってある応用問題です。公式を丸暗記しているだけでは解かないし、解法を丸暗記していても題意をひねってあるので解けません。数学の学習で一番大切なことは、公式や問題の特徴を把握し、どの問題にどれを使うかというポイントを押さえていることですが、そんな学習が日常ではできないのです。

だから学校の成績でいい点を取ろうとチャート式の解法丸暗記をがんばる生徒では、どれだけ頑張っても模試の成績が悪い生徒が増えています。これが学習しても結局は進研模試で偏差値60しか取れない生徒を量産する指導になっています。

この両極端の学習に対応できる最上位の生徒は学校の成績も模試の偏差値もいいですが、その下では学校の成績か模試かどちらかが良い場合が多い。だから大学進学も最上位は学校の成績に応じて国立大学に行くが、その下では同じような成績でも国立大学に行く生徒もあれば関関同立で精一杯な生徒もいます。

入試も経験し、名門校ならそれなりの大学を出ている教師がなぜこんなことをしているのか、中学と違ってこっちは私にはわかりません。でもどの高校でもこうなっています。

そしてさらに問題なのは、親です。こんな状況も分からず、学校の成績も模試もいい点を取れと言います。だから子供は高1・高2では回数が多い定期テストに照準を絞った丸暗記学習をせざるを得ない。それで、高3になって「偏差値ガ~、判定ガ~」と親が言いだす。こちらも、入試経験もあるそれなりの大学を出た親でも平気でこんなことを言いだします。塾で説明しても「でも、進学校の入ったのだから、やっぱり学校の成績も。」と言って譲らない親が多いです。子供を親が潰しているんです。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。