進学校の生徒が普通の高校の生徒に追いつかれる理由

上位校の半数以上の生徒が下位校の半数の生徒に追いつかれる

昨日のお話の続きです。重複しているところもあります。これは、神戸高校の半数以上の生徒が御影高校の半数の生徒に追いつかれ、さらに芦屋高校の2割の生徒にも追いつかれるというお話です。

昨日お話した理由は、「働きアリの法則」です。よく働くアリと、普通に働くアリと、サボっているアリの割合は2:6:2で、どんな巣穴でも同じになるという理論です。優秀な生徒ばかり集めても、それほどではない生徒ばかり集めても、どの学校でも頑張るヤツとサボるヤツがでてくるという単純明快なお話です。

理由はそれだけなのか?

私は、もう一つ大きな理由があると思います。それは「発育」です。これも、以前「中学受験の向き不向き2 ヴァン・ゴッホに学ぶ」で書きました。

受験では脳の発育途中にある子どもに「理解力」の競争をさせるんですから、脳の能力とその脳がどこまで発育しているかの両面に結果は影響されるわけです。中学受験などのより早い時期の受験は、遅生まれ早生まれ=脳の発育度合いの差が受験に大きな影響を及ぼします。脳の発育の差は年齢が上になるに従って縮まって来るので、脳のキャパシティが似たりよったりなら、後はアリの法則の通りの頑張り次第ということになります。それが中学・高校受験の仇を取る大学受験の逆転劇に結びついていると思います。

体つきを見ても、中学生ではまだまだ子供のような生徒もいますし、大人びた子供もいます。その子供みたいな中学生が、高校生になって一挙に大人びて来るのはよくあることです。一方で、大人びていた中学生がそのままというのもあることです。動物なんですから、脳だけ発育するということはありません。私の経験では、特殊な理系脳を持つ天才型の生徒以外は、体の発育と脳の発育は相関性があります。受験の勝負所を間違えて、子供をよく見ずにヘタに中学受験などで勝負してはダメです。

生育の速度に合った将来選択を

多くの子供を見ていると、学力≒脳の発育=体の発育=二次性徴です。おしゃれに興味のない女の子の成績が良いことはあまりありません。お母さんが激怒するような検索語句をスマホに入れていない男の子も同じです。もちろん、この成長はオタク/腐女子方面に開花することもあります。ゲームオタクなんか、ソコソコ勉強すれば素晴らしい成績を残す生徒が多いです。

ダメな生徒は、自分の周囲の環境、友達やクラブ活動にしか興味がなく、ファッションやゲームや音楽、それに社会にまったく興味のない子供です。子供のままで脳のキャパシティが増えていないんです。自分や周囲への理解力がない子供に学習の理解力だけ上げろっていうのは無理な話です。今回の休校騒ぎでも、生育の早い高校生は周囲の高校ではどのような授業がされているのか、それに比べて自分の学校はどうなのかよく把握しています、成績の悪い生徒は、ライバルのことなど考えずに、ボ~っと2ヶ月過ごしたはずです。でもこれは、自分の事もよくわかっていない理系脳=天才型には当てはまりません。

勉強の成績ばかり見ずに、子供の生育全体を見て、受験や資格試験、職人の修行など様々なチャレンジをいつやらせるかと判断するのは大切なことだと思います。大器晩成型で、受験はダメでも20歳を超えて難しい資格を取れることもあるでしょうし、料理人として抜群の腕を身につけるかも知れません。それを見極めるのが、子育てだと思うんですけれども。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。