簡単に分かる理系向きの子供

中学の数学で分からないところがある生徒はX

最近は就職が良いとか、転職に強いとかで理系流行りです。そして、文系のお父さんが自分の苦労から、安易に子供に理系を進めたりします。でも、理系って言ったって、どこの大学でも就職が良いわけではありません。少なくとも、関西圏であれば神戸大あたりに行っておかなければそれ相応の就職はないわけです。

そして、そういう上位の理系の大学に進めるかどうかの簡単な物差しがあります。それは、中学レベルの数学なら教えるところがなく、塾に行く必要などないこと。公立中学の数学のテストなら常に90点以上取って来ること。以上です。

だから、上位の進学校は中学の学習など1年少しの間に詰め込んで、ろくに教えもせずに終了させることが出来るんです。

高2の夏休みに入試問題にアプローチできない生徒はX

上記の条件を満たすと、高校に入ってそれ相応に正しく努力をすると偏差値が60台には乗ってくるはずです。これで国立文系です。理系に行きたければ60台後半には偏差値を乗せることです。少なくとも高校2年生の夏休みに、神戸大あたりの基本的な入試問題を解けなくても、何のことやら分からないでは話になりません。この時期にチャート式を復習しているようでは理系などに行くべきではありません。

だって、この時期に数ⅠⅡの基本的な入試問題にアプローチできないと、高2の後半から始まる数Ⅲの予習復習がキチンと出来ないじゃないですか。数Ⅲがほぼ終了する3年の夏休みには理系の高度な数Ⅲの入試題は出来ていないと、9月の後半からセンター入試や副教科の学習に切り替えられないんですよ。センター入試が終わると1ヶ月位で二次です。学校の傾向に合わせた対策や苦手分野の復習をするくらいしか出来ません。

まあ、国立文系の場合はそこまで言いませんが、高2の夏休みにチャートの例題をやっているようでは、やはり話にならないと思います。少なくとも、甲南や関学の基礎的な入試問題ぐらいは出来ないと。

もちろん、進学私学ではこのペースに乗って早く速い授業が行われます。だから、授業についていければよいわけです。でも速い授業に振り回され、考える時間も取れずに落ちこぼれる生徒が多数います。一方で、早い授業のせいで上に書いたようなマイペースで考え抜く予習は出来ません。これが、分不相応の私学に下位の成績で進んだ悲劇を生むわけです。中学受験などせずに余裕を持って公立校に行っておけば進めた大学にも進めなくなるわけです。

公立校や並の私立では自力で半年分の予習を出来ない高校生はX

高2の夏に入試問題を解くためには、それまでに基本問題が理解出来ている必要があります。高校の数学の理解というものは、教えられた通りになぞって身につくものではなく、自分で考えてトライして身につくものです。だから、このホームページでも再三書いていますが、その考える時間を確保するためには、学校の復習に回って学校の授業ペースに振り回されていてはダメなんです。自分で考える時間が確保できずに、教えられたことをなぞるだけになって、1ヶ月もすれば忘れるし、何より応用問題を解ける思考パターンが身につかない。

だから、春休みや夏休みの長期の休みに、次の学期分以上の予習をまとめてする必要があります。長い休みに十分に時間を取って、ジッくり考えて勉強するんです。そうして早い目早い目にスケジュールを組んで、高2の夏休みの前半には数ⅡBのチャートなど終了させておくんです。そうして、入試問題を解き始める。その後のスケジュールは上に書いたとおりです。中学の数学でわからないところがない生徒が、この学習ができれば、まず間違いなく国立大学に進めます。

中学の学習で分からないところがある生徒、分からないところがなくても高校で学校の復習に回る生徒はXです。高1高2の夏休みに、学校の宿題なんかとは別に、毎日数学の予習を3時間程度出来ない生徒も、まともな理系や国立の文系には行く資格はないと思います。

なぜこんな嫌な事をわざわざ言うのか?

数学は一番得点差が開く科目だからです。センター入試900点、二次900点の半々の配分だとすると、300点満点の数学の2次で、神戸大学程度の標準的な入試問題なら、数学が得意な生徒は8割近く取ります。一方で苦手な生徒は5問中2問、100点も解けません。数学の2次や私立入試では150点という差が平気でつきます。

他教科の英語などでは、得意不得意があっても、片一方が240点で一方が80点などありえないでしょう。センター入試でも150点も点開くと思います?みんな40点50点の差で志望校変えるのに。だから、数学が不得意な生徒は2次の他教科でも、センター入試の副教科を合わせても逆転なんか出来ないんです。

国立なら理系文系関係なく、私立の理系に進む生徒でも、数学は「絶対」です。理系なら勉強の7割数学に当てていいと思います。文系でも5割方数学の学習に時間を当てる必要があります。それが出来ない生徒は、全員私立文系です。理系も国立も狙えません。

私がこういう「嫌なこと」をわざわざ書くのは、学校の教師や塾の講師の「そういう将来設計なら、○○学部だよね。」という当たり障りのないクズのようなアドバイスがあまりにも多いからです。それに、失礼かもしれませんが、上位の理系に行くにはどういう学力が必要なのか理解しておられない親御様の「今は理系のほうが就職が良いんだって。」という安直なアドバイスも含めて、真剣に向き合っていない大人や実情を分かっていない大人の思いつきで子供の将来を台無しにして欲しくないからです。

理系に進んで良い結果が生まれる生徒は1割もいない

ということで、上記の条件に合致するのは1割もいないでしょう。これは国立大学や上位私立大学の理系の定員を考えれば当然の帰結です。

中学の数学でよほどの難問以外は分からないところなどない生徒、高2で入試問題を解き始められない生徒は理系など行くべきではありません。上位国立なら文系も無理です。おとなしく、私立文系に行かないと、行けるランクの大学にも行けなくなります。数学などキッパリと学習を止めて、英語と古文の学習に専念すべきです。Fランク大学の理系より関大の文系の就職が悪いことなどありません。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。

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