親身な個別指導とは? Part2
子供と親の橋渡し
少し前のことですが、ある中堅少し上の高校で成績は通知簿の平均4少し、学力的には関関同立は難しい生徒が塾に来ていました。何とか成績はこのレベルまで上げましたが、どうもそれ以上は難しと私は思っていました。生徒本人もお父さんお母さんも、そのことは理解されています。
そこでお父さんが出した結論は、「二流大学に行くくらいなら、看護師などの役立つ資格が取れる専門学校か大学に進め!」という、私も納得行くものでした。
ところが、生徒本人は、もちろん看護師などに興味があるわけでもなく、尻込みしています。それに私がこの生徒と接していて、気が優しく、少し臆病なところがあるこの生徒が、職場環境も人間関係も厳しい医療業界で生き抜いていけるかは疑問だったのです。
そこで、保護者の方にその旨をお伝えし、指定校推薦で有名大学に行けたらどうするかお伺いを立てました。保護者の方は生徒と話し合い、それが可能なら是非そうするということでした。
学力不足の子供を関大に入れる秘策
指定校推薦の募集期間、私は関関同立の募集定員を聞き、出願状況を先生から生徒に聞き取らせました。先生は職務上、ハッキリとした事は言ってくれませんが、やはり先生も生徒を合格させたいですし、日頃引っ込み思案な生徒がもの凄い熱意です。そこで、やんわりと「君には〇〇大学の、こういう学部が向いているとおもうけどね・・」という風に教えてくれるわけです。
さすが私学!
その生徒と私は状況を見ながら、出願期間の最後に、「ココや~」という大学の学部に出願しました。
気をもんだ結果発表の末、見事合格。
ご挨拶にお見えになったお父さんに、「私は余計なことをしたんじゃないですか?」とお尋ねしました、お父さんは「あの子が本当に喜んで笑っているのを見て・・」とお礼を言ってくれました。実は、その子が合格した大学はお父さんの母校でもあったんです。
素晴らしい思い出です。