ゲームとクラブ、そして授業と自立性
前回小学校でゲームに夢中だった子供が、中学になって学習が難しくなると、その適性を生かして抜き出てくる理由はお話しました。もちろん、これは中学校になってもゲーム三昧で学校の宿題も疎かになるというような、あまりにも自己管理能力が欠落した生徒は除きます。
クラブに夢中になる子供たちの適性
一方で、その対極に位置するのが、中学でクラブ活動に夢中になる子どもたちです。
彼らの多くと話していても、彼らはチームとしての集団行動が楽しい、あるいは無意識のうちに従属して思考停止して取り込まれているだけで、クラブ活動から解決策など学ばないことが多いです。
先輩や先生から言われた練習を反復するだけで、その練習がどう役に立つのか、だからどう意識して練習しないといけないのか考えたことがない生徒がほとんどです。うまい先輩のプレーを見て「凄い」とは思っても、何がどうすごいからああなるのか分析して、自分の練習に活かしていこうという考えはない。
だから、毎日放課後遅くまで、土日も夏休みもなく練習を続けても抜きん出て上達するわけではない。ただ言われてことを黙々とこなして、集団に従属することに満足し、集団の中で上手くやっていくことを学ぶのがクラブ活動になっている生徒がとても多い。
クラブは都合の良い生徒管理手法
その上、授業でもノートを提出させ、宿題に花丸をつける一方で解答丸写しかのチェックもしていない教師がとても多い。、クラブでも授業でも ますます生徒を縛り上げ思考停止にして扱いやすいように従属させているとしか思えません。 だから努力が報われない進学塾の膨大な宿題にも疑問も持たない生徒が多い。
これは、個性や才能を大事にすると言っている教育の対極にあります。 グローバリゼーションとか個性を大事にというお題目の一方で、受動的で感性の鈍い子供を量産している気がします。 もちろん、これらは日本の会社員にはても大事な能力で、私も全否定するつもりはありません。
しかし、クラブの集団活動以外あまり何事にも興味を示さず、学習の達成感やゲームをクリアしていく充足も知らない子供は、成績が低迷していることも多いことは確信しています。