塾とはサプリメントである?・・・「スタディサプリ」と言うネーミングの妙
捻りの効いたネーミング、さすがリクルート!
受験サプリなどの複数あった〇〇サプリと言うリクルートが展開するネット上の受験・学習情報あるいは過去問や問題集のサイトがスタディサプリに統一されています。サプリとはサプリメント、健康食品のことです。
健康食品とは、結構な金額を払って購入する効いているのかいないのか分からない結構高額な医薬外薬品のことです。マルチビタミンなどがその代表になります。まだこの程度なら気休めとして200錠に2000円ほど払うのは結構なことだと思うんですが、「〇〇粉末」とかになるとウン千円ウン万円となって笑ってはいられません。けれど、命にかかわる病気や、慢性疾患で苦しんでおられる方にとっては藁をもすがる気持ちで購入される。当然のことだと思うんです。
この「気休め」「藁をもすがる」気持ちでお金を払うのがスタディサプリであり、多くの塾であるわけです。
その塾、効果上がってます? サプリメントになってません?
多くのお母さんは、塾の進学実績に釣られ大手だからということで、子供を塾に通わせます。成績は上がらなくても、家で勉強はしないし、辞めさせたら今より酷くなるのではないかと恐れて、疑問と不信を持ちながら塾にお金を払い続けます。これ、サプリメントとまるっきり同じです。
もちろん、塾に通っても成績は上がらないこともあります。成績を持ちこたえさせるだけで精一杯な時もあります。けれど、そのことを親が実感して「あの塾に行っているからこそ」と思えなくてはお金を払う価値なんかないと思うんです。だって、何の効果も満足もないサプリメントに月3~4万円って、少し高すぎませんか?
なぜ塾は医薬品ではなくサプリメントなのか
それは簡単です。学習方法を教えて簡単に学力が上がるのは成績上位者、最上位クラスの生徒だけです。塾で教えれば即理解し解けるようになります。宿題を出せばその理解を定着させ、教えていない問題まで考えて解けるようになります。ところが、その他のクラスの生徒は、教えても教えても理解できない。理解できないから丸暗記させて、そのやり方で宿題をこなして1週間もすればキレイサッパリ忘れている。これ、並みの医者でも医薬品でも治療外なんです。
だって、スマホを操作して複雑な設定のゲームを楽しめる脳みそのある人間が、中学の学習の簡単な理屈が分からないはずはないし、おぼえられないはずはないんです。ただただできないのは、やる気がない、ズボラ、いい加減、競争心がない、プライドもないという、学習外の根源的なところに原因があるからです。そこに手を突っ込むのはとても大変だし、時には人格的に否定するようなこともしないといけない。そうすると子供は塾を嫌がり、親とトラブルになる。そんな隙間を縫って奇跡を起こせる塾はないんです。
だから、塾は調子のいいことを子供には言い、宿題を出して親にはキチンと教えているフリをする。もちろん、塾側はそんなことで成績は上がらないって分かっています。難しい手術などせずに、子供が嫌がらない砂糖をまぶしたサプリメントを与え、親に安心感を与え続け塾をとにかく辞めささないのが塾経営では一番合理的なんです。どうせ進学実績は最上位のクラスの生徒が出してくれるんですから、他のクラスの生徒はお金さえ払ってくれればどうでもいいんですよ。
何で親はサプリメントに月3万円も4万円も払うのか?
それは、最上位の成績の生徒の進学実績を突き付けられて「ウチの塾はよく効くんです。もう少し頑張れば・・・」みたいに言いくるめられるからです。だから、ウチの子には効果がなくても怖くて止められないんですよね。「このサプリ飲むのやめたら・・・」と同じです。でも「スイミングスクールと学習塾は同じビジネス手法です」で書いたことをお読みいただけると、サプリ以下のことに結構なお金を払っているということが良くお分かりいただけると思うんですよ。
私の塾の方針。「食べても痩せる」サプリなど買うくらいなら、走れ!
効果がないのなら、そんな塾は辞めさせて、いい加減な学習を続ける子供を「お前の責任で頑張れ。〇〇高校以下なら、中卒で働け。」と放り出すことのほうが大事じゃないかと思いますよ。まず自分で自分のために走り出すことを教えないと、どこの塾に行こうが学校に行こうが、どれだけお金を払おうが効果はないと思うんですけれどね。
大飯を食らって、デザートまで楽しみ、サプリメントを飲んで「痩せない」と言っているやりたい放題の女性に、かける言葉はただ一つ。「食うのを我慢して走れ!」。クラブもゲームもyoutubeも楽しみ塾でボ~っと授業を受けて宿題もやった直後から忘れている子供も同じです。「しっかり根性を据えて勉強せい!おまえ自身の将来がかかってるんだ!」と言う言葉が、我が塾の基本理念です。こんなもの、勉強以前の問題なんです。