高校生の数学 国立大学に向けて2年からの学習

ここで書くのは、前日に書いた「関数の泥」をくぐり抜けた生徒についてです。判断基準は前日も書いたとおり、数学では文系で偏差値60、理系で偏差値65という簡単な基準です。

高校2年の夏休みからは「入試問題集」を

高校1と2年の前半の段階では、例えばチャート式という有名な問題集なら、青い色の方に載っている「重要例題」をこなせるか否かというのがもう一つの判断基準です。その上で、高校2年生の半ばからは入試問題に挑戦して行けるかということも基準になります。当塾では「数研入試問題集」の数ⅠⅡを高2の夏休み後半から、遅くても2学期から進められるかどうかが判断基準です。チャート式を卒業して、高2の夏休みにこの問題集で関学や関大で出題される程度の入試問題をできるようにならないと、国立大学は受かりません。

一度入試問題をご覧になるとお分かりになりますが、関学程度でも問題の様相自体がチャート式や教科書とまるっきり違って、生徒を怯えさせるのに十分な迫力を持っています。まあ、中身はそれほど難しくなくって、チャートの重要例題ができていれば対応できます。けれど、休日にユニクロを着ているオッチャンが気安く思えても、スーツを着て面接会場の机に座っていると取っ付きにくいのと同じような迫力があります。

この迫力に慣れて、入試問題独特のアプローチや作法にも慣れないといけないんです。これが高2の夏休みの課題です。別に、これは数学に限ったことではなく、英語も同じです。以前も挙げた、受験勉強で英語長文読解のバイブル的存在の「英語長文問題精講」でも「基礎英語長文問題精講」でもいいですから読んでみて下さい(難度に差はなし。文章の長さが違うだけ。)。リーディングの教科書とまるっきり違った文章の様相に、取っ付けないと思いますよ。だから、当塾では2年の夏休み後半には 「基礎英語長文問題精講」 も始めます。これを始める条件は、数学でチャート式が高2の夏休みには予習をほぼ終えて出来上がっているのと同じで、文法もひと通り理解できていることです。

そして、高校3年生になる頃には、国立大学の平均レベルの入試問題=神戸大学の入試問題に対応できるようにしてもらい、高3の夏休みには完成させます。もちろん、理系では高3になっても数Ⅲだ理Ⅱだと新しいことも学ぶのですから高2のうちに、それまで習った範囲では入試レベルに上げておくことが必須です。その学力があれば数Ⅲで苦労することはありません。

高2で入試問題にトライできない生徒は国立大学は諦めよう

とにかく必要なのは、高3の夏休みが終わった時点で志望校の二次の入試問題をある程度解けるレベルにあるかどうかです。夏休み以後、9月の後半からはセンター入試の学習を始めないといけないから、「3年の後半から学力を上げる。」など甘っちょろいスケジュールは組めないんですよ。それに3年生の2学期になると、具体的な志望校も決定してきますから、大阪大学や京都大学などの難問奇問を出す大学では、その対策もしていかなければいけません。

このスケジュールを組めない生徒は国立大学に現役で進むのは無理です。「クラブを卒業して高3の2学期から追い上げて」なんか言って現役で上位の国立大学に合格した生徒は見たことがありません。京大や東大を楽勝で受かる天才はそんな事もできるんでしょうが、努力を重ねて入る阪大や神戸大の志望者で「ビリギャル」のような夢物語は見たことはありません。夢物語だから映画になるんです。神戸高校のクラスで10番くらいの生徒に「神戸大に行きたかったら、クラブなんかしないで、徹底的に勉強しろ!でないと、保証しない。」と入塾時に私が宣言する理由です。

高2の夏休みの基礎学習を終えて受験勉強に入り切らない生徒は、素直に私立に行くべきです。スケジュール的に国立はムリです。 それより、根性論でムリです。「浪人したら!」って?・・・私の経験から行くと、努力して残念だった大学には浪人したら届きますが、遊び呆けてきた人間が浪人しても遊び呆けるだけで良い話を聞いた試しがありません。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。