成績が悪い子供/プライドのない子供を育てる親
昔いた最悪の親
「病院から抜けだし感染隠して温泉施設へ、49歳男を逮捕」というニュースを見ました。以前もいましたねぇ。飲み屋かなんかに行って「オレはコロナだ。」と言って、迷惑振り撒いて、最後は自分が死んだバカ。
塾にも昔、これと似たようなのがいたんですよ。コロナじゃなくって、インフルエンザでしたけれど。
ある冬の日、数日休んでいた生徒が来て言うんですよ。「インフルエンザに罹ったけれど、薬飲んで熱が下がったので来ました。」って・・。私「学校は?」、生徒「お医者さんが4~5日は行くなと言ってので行っていません。」、私「じゃあ、なんで塾に来たの!」、生徒「お母さんが、塾には行けって。」
本当にいたんですよ、こんな親。塾はカネを払っているので、行かなきゃあ損だと思っていたんでしょうねぇ。受験前の受験生もいるんですよ。
私、ブチ切れました。
教育の根本から間違っているのではないか・・・
今はそういう生徒はいないんですが、私が首を傾げる生徒は、昔はよくいました。ゆとり教育全盛時代です。
私の塾は、スティックタイプのコーヒーや紅茶などを生徒の休憩用に置いてあります。「自由に飲んでエエで。」と生徒には言ってあります。ところが、昔は、甘いのを飲みたいからとコップ一杯にステックを3本も4本も入れる生徒や、2時間少しの勉強時間に5杯も6杯も飲むバカなのが結構いたんです。最悪のバカは、3本も4本も入れたコーヒーを5杯も6杯も飲む大バカです。こういう生徒の多くは肥満で、家では甘いものは制限されているらしいんです。それで、塾に来て好き放題やらかしていたわけです。
・・・いや、子育ての一歩目から狂っているから、家でも肥満になるまで貪り食わせた挙句、塾でこんな無遠慮と無作法を暴走させて、まともな頑張りも効かずにロクでもない点数を取って来る子供になったとしか思えなかったんです。
この両者を兼ね備えた親と子
最初のインフルエンザの親は、他人に迷惑をかけても何とも思っていない親です。コーヒーがぶ飲みの親は、子供に無関心でで躾ができていないか、自身も常識がなく子供に教えられない親です。子供自体も、中学生にもなって「そんな迷惑がかかることはできない。」「そんな恥ずかしいことはしない。」というプライドもなく育つわけです。
この両方を兼ね備えているのが、塾の問題集を取り込んで返さない子供の親です。生徒の問題集では学習しきれないからと、親切心から塾の問題集を貸しても、持ってこない生徒が大変多いんです。生徒は面倒だからか、持って帰ったと怒られるのが嫌だからか、「持っていません。」とシラを切るんです。「他の生徒も使うんだから。」と生徒言っても持ってきません。責任感なんか皆無です。最後に親に言うわけですが、親もまるで探してくれません・・・これで、どれだけ塾の問題集がなくなったか・・・。
結局はプライドのない子供を育てているんです
「他人なんかどうでもい。」「不義理と無作法なんか、金を払っている塾に知ったことはない。」んでしょう・・・アホですね。そんなことをしたら、その子供に誠心誠意教えてもらえると思ってるんですかね? やられた方も「親切も分からないのなら、授業料の範囲で。」ということになるんですけれども。で、他の生徒に問題集を貸して、自分には貸さないと、散々塾の問題集を取り込んだ子供は「差別しやがって」というような不満の目で私を見るわけです。アホか・・・。
こういうことをしでかす親の子供は、例外なく、成績が良くありません。例外なくです。問題集を忘れても、成績のいい生徒は、責任感から必ず持ってきます。その責任感は、他人への責任感であるとともに、「そんなバカなことはできない。」という自分へのプライドでもあるからです。これは、コーヒーの件でも同じでしょう。「そんなに飲み方をしたら、バカだと思われる。」と成績の良い生徒は考えるから、自分のプライドを汚すようなことはしないんです。
成績の良い生徒は、自分のプライドのために学習するんです。点数や成績や進学のためだけではありません。それは大人の仕事でも同じでしょう。上に書いたような目先のことさえよければいいというような親は、結局はプライドもない成績の悪い子供を育てるんですよ。