偉大なる引きこもり/自分で考える時間が必要

音楽業界最大の功労者

現在のクラシック音楽の演奏形式の基礎を築いた人って知ってますか? その人がたった一人でオーケストラの人員構成や室内楽の構成を形作って、その後現在まで200年以上にわたってその形式は守り続けられています。別にクラシック音楽が保守的だから守られ続けたのではありません。変える必要がないくらい合理的に考え抜かれたものだったからです。

その音楽業界最大の功労者は、ヨゼフ・ハイドンです。

何故ハイドンはそんなことができたのか?

ハイドンは、エステルハージ家と言うハンガリーの大貴族に抱えられ、その館で演奏するための音楽を作り、自ら指揮・演奏しました。エステルハージ家の館はハンガリーの片田舎にあり、音楽の都でありオーストリア=ハンガリー帝国の首都だったウィーンから100㎞の位置にあります。

ウィーンの流行などとは無縁の隔絶された環境で、ハイドンはいかに良い響きの音楽を作るかに没頭していたわけです。その結果、流行に左右されることなく効率的な楽器配置で演奏される作品を生産していったわけです。

ハイドンが作曲し、演奏したエステルハージ家の宮殿のホールは今でも使われています。

その音楽のレベルの高さは、モーツァルトを虜にしました。モーツァルトは天才だと言われますが、その作品にはハイドンの作品をパクったものが多くあります。というより、ハイドンの交響曲を「これ、モーツァルトの曲」と言って聞かせても、誰も分からないと思います。古典音楽とは、音楽理論の中で構成を組み合わせるものであり、今のポップスの音楽家があっちこっちの音源を継ぎ接ぎして曲を作っているのと似たようなものだからです。継ぎ接ぎのセンスを競ったものと言っても良く、パクリと言う概念はなかったんじゃないかとも思います。

この時代のハイドンが一番好きです。

旋律が音楽の中心要素となり、中間和声は伴奏として用いられるようになったロマン主義ではオリジナリティーが求められパクリはできなくなり、作曲家は多くの作品を作れなくなりました。時代が20世紀に近づき、新しい余地がなくなるほど寡作になり、オケの編成を大きくしたり、民族音楽のモードに走ったりと新しい音楽を求め、音楽は複雑化していきます。その余地もなくなった20世紀には、音楽はそれまでの音楽理論をご破算にして、より難解になっていきます。

と言うことで、ハイドンが我々に教えてくれること

情報を摂取するだけでは、有益なものは生まれない。自分でじっくりと考えてこそ、素晴らしい考えは生まれる。

これは学習も同じです。学校や塾で教えてもらえばできると思っているのは大間違いです。自分で考える時間が必要なのです。進学校や進学塾の過大な宿題が潰しているのはここです。

ハイドンは、モーツァルトなどとは違い庶民の子供で、自分の才覚と努力だけで大貴族をパトロンにして自分のオーケストラまで持った人物です。最初は楽団員として入り、その才能を認められて楽団を任されたわけです。授業や指導だけで成功することは学習でもない。自分で考え抜くことが必要です。

と言うことで、モーツァルトなどと違い、ハイドンの作品は才能が認められ一人前になって耳の肥えたパトロンを納得させて以後しか残っていません。どこかの馬の骨だった未熟な子供のころの作品などないわけです。だから、モーツァルトなどとは違い、ハイドンの膨大な作品は、最初から最後まで品質にバラツキはありません。どの作品も素晴らしい。

英才教育を大都会で受けたモーツァルトを驚嘆させた音楽を片田舎で作り続けた庶民の息子のハイドンは、参考書をしっかりと理解して自己学習する生徒が、決して大手予備校の授業を受けている生徒に負けているものではないと言うことを証明しています。結局受け取る情報量と質は、受け手の資質と思考の深さにかかってるのです。

もう一つハイドンが教えてくれること

この超有能な音楽家のハイドンをエステルハージ・パール・アンタルと言う大貴族は大切に雇っていたわけですが、その息子は音楽にまったく興味がなく、維持に莫大な費用が掛かるオーケストラを解散させ、ハイドンをリストラしてしまいました。

もちろん、名前を轟かしていたハイドンはイギリスにわたり活躍することになるのですが、有能なだけでは、努力だけではいかんともしがたい状況はあるということです。これは同じ雇われのサラリーマンも同じです。

もっともハイドンほど超有能なら、どこにでも転職の口はあるのですが、それはモーツァルトを驚嘆させるレベルでないといけません。他の企業の超デキる社員に「あの優良企業は、アイツが支えている!」と名前を轟かせているレベルが必要だと言うことです。並みのサラリーマンでは、いかんともしがたい状況に抗い切れずに失業するだけです。

私の結論

コロナが終わったら行く!

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