サラリーマンと創業者が見る採用の差/大企業に勤めても将来はないかもしれない

注:私はビジネス・パーソンっていう妙ちくりんなSDGs系和製英語が大嫌いです。サラリーマンの方が潔くて良いので、こちらに統一しております。

サラリーマンの中途採用担当者の話

このインタビューを受けている半導体関係の企業の人事採用担当者の言いたいこと、どなたかお分かりになります? この担当者って、大学のサークルの勧誘でもしてるんですかね?

もちろん、この方が担当しているのは文科系の社員で、「専門知識より、面倒を起こさないヤツ優先。」なのかも知れないですが・・・それにしても曖昧模糊とした「人柄優先」で、結局「企業の色に染まってくれる扱いやすいヤツで、ホドホド仕事ができるヤツ。」って言う、50年前の新卒の採用基準と今の中途採用基準がほとんど変わっていません。

価値観は「後で人事が文句を言われない。」というサラリーマン的発想しかない。それを、けっこうたくさんの人が見るこういうメディアで話して恥ずかしいという感覚もないみたいなんですよ。「ウチには、誰にでもできる程度の仕事しかないんです。」って公言してるんですよ、この社員。

おまけに、自分の企業に熱意を持って直接連絡して来るより、リクルートの代理店経由の方が面倒がないので良いというようなことまで言っています。しかも人事で選ぶより、代理店がフィルターをかけてくれる方が間違いはないらしいです。これ聞いて、「採用の前に、お前らクビや~っ!!」って経営者は怒らないんですかね? 怒らんですわな・・・だって、こんな人事の上で出世した奴が幹部なんですから、輪をかけて酷いはずです。

聞いていて「そら、日本の半導体産業アカンようになるやろ。」としか思えません。こんな人事に人生の一大事を判断されるんですよ。ペーパーテストの偏差値で判断される方がよほどマシです。

創業者が見る採用

やはり、自己応募して来るような人材を優先する。何より欲しい人材を調べて、こちらから取りに行くと言っています。人の手を借りて、しかも「人柄優先」なんて曖昧な判断で採用するなんてことは言いません。この差が落ち目の半導体産業との差なんでしょう。

でも、こちらはハズレを引いても会社にしがみつかれることはないので、リスク込みで「優秀なヤツが残ってくれればいい。」というバクチ的な選定もできるんでしょうけれど。でもね、落ち目で沈む寸前の半導体産業もこういうバクチを打つ瀬戸際なんじゃないですかねぇ・・・サラリーマン日本人10人雇うのなら、高額で外国人引き抜いてきて社内に軋轢を起こすくらいしないといけないんじゃないですかねぇ。

大企業に行きたい皆さん

大企業の採用基準なんか半世紀も変っていません。頑張って有名大学に行って、クラブで先輩と仲良くやることだけです。特に文系は。最近、少し違うのは、英語能力が重視されることぐらいです。英語を使いもしないような企業と業務でもとやかく言ってきますから。これも「他の会社もそうだから」というアホな企業の人事の典型ですな・・・「TOEICアカンかも知れへんけど、コイツ凄いわ。英語くらい他の得意なヤツがやればエエねん。」って、他の企業が取りこぼした優秀な人材を狙わないんですかね?

こんな大企業に勤めても20年後に落ちぶれた企業からリストラされないとも限りません。そりゃ、この大企業の人事採用担当者の話を聞いて、この企業が成長するって思います? みんな仲良くお手て繋いで泥船で沈んでいく将来しか、この動画を見て私には見えませんでしたよ。実際、半導体産業は見事な泥船でしたよね。

アメリカや韓国、台湾それに中国が、この企業と1ケタ違う金をかけて開発してるんですよ。もはや日本に残っているのは、高収益の最先端半導体ではなく、台湾や韓国が相手にしないマイコンなどと呼ばれる汎用型の安いチップしかない。B to Bと言ってるこのインタビューの企業は、恐らくこの関係です。今は日本が強い。だから、こんな悠長なことを人事が言ってるんです。でも、技術も要らないマイコンをベトナムが作り出したら終了です。

こんな状況で、戦力って言ったら、もはや人の熱意と能力頼みしかないのに、この大企業の人事採用担当者の危機感のかけらもない「ザ・サラリーマン」の悠長な話を聞いて、私は確信しましたよ。「日本って、アカンわ。」って。

今日の結論

日本の総理大臣が岸田さん、そして与党幹部の顔ぶれを見ると深く納得できますよね。日本も日本の企業も潰れるまで変りませんよ。

日本人の精神や社会構造は歴史を見れば分かります。太平洋戦争では、国中の大都市を焼け野原にされて、原爆落とされて何十万人も一般市民が犠牲になって、ウクライナなど比べ物にならないくらい悲惨な状況でもまだ本土決戦だと言っていたんですよ。アメリカに占領されるまで何も変わらなかったんです。

若者は大学では英語をしっかりと学んで、海外も視野に入れて将来を考えるべきです。

ホームページはコチラ

芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。