ミドリゼミの英語学習 中学生から高校にかけて
中学2年から必要な文法学習
2年生の2学期からは複文を本格的な英語の学習が始まります。ミドリゼミでは複文の構造を徹底的に教えます。この理解がなく、何となく訳せるだけでは高校の学習、特に大学入試に大きな禍根を残します。
ミドリゼミの教え方とともに、その理由をお話しましょう。ここでは一番最初に学習する複文的要素を持つ不定詞を例にあげます。
例えば、当塾では①I want to study English. ②I go to school to study English.と③I go to school to study English in.という学校で学習する不定詞の用法の差を明確に理解させます。更に加えて④I go to the store to buy a book.と⑤I go to the store to watch.の差も明快に理解させます。
①は不定詞の名詞的用法と呼ばれるもので、学校では「~すること」と教えられます。「英語を勉強すること」をしたいと①は訳します。でも、なぜそうなるのかは学校では教えません。そうすれば一番適切な訳になるからとしか教えません。
理由は明快でwantは他動詞だから目的語を持たなければ「したい」対象が書かれずに文章として成り立たないからです。だから動作の対象として「勉強する」という動詞を名詞化する必要がある。「勉強するしたい」では文章が成り立たない。「勉強することをしたい」という日本語の名詞化の接尾語「こと」が必要になるわけです。その「こと」に対応する名詞化が英語ではtoが担っているわけです。もちろん、こういう理由で目的語は名詞でなければならないとは教えますよ。
単純な不定詞でもこれだけの意味を持つ
②は副詞的用法で「~するため」と学校では教えられますが、多くの生徒が副詞的の意味を全く理解できていません。副詞とは動詞などの用言を修飾する語句で、②のI go to schoolという主語と動詞と修飾句からなる完全な文章にstudy Englishを加えるとすれば、意味的に「勉強するために行く」という動詞への修飾でしか意味的に文章が成立しないからです。
ところが③のようにinがstudy Englishの後ろにつくだけで、意味合いは全く違ってきます。inという場所を示す前置詞の後ろが空席なのですから、この空席を埋めようとすればin の後ろに場所に相当するschoolが当て込まれなければ不定詞以下にわざわざinを付けた意味合いはなくなる。すなわち不定詞以後はschoolを修飾する語句とみなさなければ文章構成として成立しません。
でもこここで場合重大な疑義が生じます。すなわち「中で英語を勉強する学校」という名詞を修飾する形容詞的な用法として訳して「英語を勉強する学校に行く」なのか、「学校の中で英語を勉強するために行く」と動詞を修飾する副詞的用法なのか、この文章では判断がつかないのです。「英語は文法が明快だから、日本語のように不明瞭な事はない。」という英語教師がよくいますが、あれはウソです。こういうどうにでもと取れる内容で、契約や特許は書かれ、相手の出方次第でどうにでもできるように作られています。 言語明瞭意味不明というのは高度な言語使用の特徴です。
それを副詞的用法を「~するための」形容詞的用法は「~すべき」で「今回はどっちかなぁ~」などとしか教えず、その例が当てはまるI want to something to eat.みたいな例文しか教えないから、後々余計にわけが解らなくなるんです。この文章もeatの目的語がないからeat somethingとなるので「食べるものが欲しい」になるわけなんですが、そんなことは学校では教えません。だから、不定詞に目的語があって主格補語的な④の「私は本を買うために、私は店に行く。」と他動詞の不定詞に目的語がない⑤の「店を見るために、私は店に行く」の差がわからないんです。
こういう文法の決まりをきちんと知ることは、読解だけではなく英会話でも大切なことなんですが、学校はもちろん、ほとんどの塾でも教えません。こんな小難しいことを言っても生徒のほとんどは理解できないし、理解する気もないからです。そもそも、英語が得意な教師自体が、こういう事も考えずにできるようになったから、教えられないことが多いです。スポーツが自然と上手になったコーチに教えてもらっても、コーチも教え方が分からずに教本通りに「手をこう動かす~」としか教えられずにいつまでも上達しないのと同じです。
文法を克服すると見えてくる英語の基本
でも一番肝心なことは、「勉強するために学校に行く」と日本語は修飾語が前から後ろに修飾するのと正反対に、英語は後ろから前に修飾するという日本語と英語の重要な差を教えていないことです。外国人は、「~ために」とか「~すべき」などと考えずに、I go to schoolと言って、それで「何しにや?」そうそう「to study English」と言ってるんです。「どんな学校にや?」というときはinを付けて「to study English in=英語を勉強する学校」になるわけなんです。
だから②の訳は「学校に行く+英語を勉強する」で「英語を勉強しに学校に行く」になり、③では「学校に行く+その場所では英語を勉強すると言ってるだけなんです。日本語化のためには修飾句を動詞の前に持ってくる必要があるからの~的用方という日本人が付けた措置であり、外国人はそんなこと考えてないと思います。でも、そう文法的に理解しないと日本人には区別がつかないんです。こんなところを大学入試では突いてきます。
この基本なしに長文読解はない
こういう文章の解析や読み方は学校や多くの塾では教えられませんが、キチンと文章を読み取れるか判断する大学入試の長文読解では必須です。ウソだと思うのなら、超有名な受験問題集のベストセラー「英語長文問題精講」を読んでみましょう。この問題集がなんとかできなければ関学は受かりませんよ。だから、3年生になると教材として使う学校もあります。ミドリゼミは生徒の学力に応じて、徹底的に教えます。「面倒だから。」とこの点をないがしろにして、有名大学なんか進めません。
この理屈を知って上で、「後の修飾語は何やねん」と意識しながら頭から順番に訳して意味をつなげていけば英語は読めます。書けます。喋れます。こういう内容を、学年と学力に合わせて教えていきます。