高校受験までは親の責任、大学受験は子供の責任 Part2 

数学で偏差値60以下なら文系です。大人は変な情報を吹き込まないで!

私は多くの場合、偏差値60程度までの生徒には理系は薦めません。数学の学習などやりきれるはずがないからです。英語さえなんとかなれば大丈夫な私立文系しか薦めません。

でも、高校の少し複雑な因数分解さえできないのに「理系の就職が良いってお父さんも言ってます!」って理系を選択するのがいるんですよ、最近。「中堅高校で平均より少し数学が良いくらいで、二次関数で少しひねられたらからっきし。それどころか中学の数学もアップアップなのに巻き返せると思ってるの? それは数学が得意じゃなく、英語が苦手なの。」って私は正面から言います。数学の勉強が嫌いで逃げ回っていて、この時期になって何言い出すんだと。

簡単な二次関数の応用などでも題意把握も論点も整理できず何度学習しても??ですし、ベクトルや数列は教えようもありません。その状況を高校2年生にもなって本人が理解できずに これからなんとかなると思っているのが信じられないんです。それに加えて最近多いのが、「数学嫌だから文系」って言って私立文系コースを選択して3年生の半ばになって「やっぱり、インテリアの仕事なんか素敵だし、建築学部に行きたい!」っていうような、もう夢見る脳内お花畑の高校生。

数学の学習は「パッとおぼえて、サッとできるようになる」事はありません。「考え方を身につける」という成果が出ない泥沼の中でもがく時間が必要な科目です。こういう生徒はそんな経験もないし、成果が出ない長い期間努力を継続できる忍耐もない。だから今その状態にあるんです。だから「止めとけ。素直に文系に行きなさい。」と私は言います。

数学ができない子供を募集する理系大学に就職はあるのか?

そしてこういう理系志望者に「ウチは数Ⅲ要りません。理科も1科目。それもⅠだけですよぉ~」っていう中堅以下の大学の理系が増えてます。それで「〇〇の資格も取れて就職に強い!」ってパンフに書いてあるんですよ。もう定員埋めるのに必死なんです。だからとある工業大学などは、大学で高校の数学の授業をやり直していて、大学の先生が書いたらしい高校の教科書よりずっと分かりにくい資料を得意げにネットに公開しています。「黄色チャート??な学生に何すんねん!」ってツッコミしかありません。

それで、こんなことで数Ⅲも理Ⅱも必要のない二流大学を探し回るという安直なことをしてきて、大学時代もその延長で過ごして、就職の面接で「御社に入社したらがんばります!コミュ力には自信があります!人間性を見て下さいっ!!」って恥ずかしげもなく言う人間を誰が雇うと思います? だから、こんな大学には、「資格取得で就職に強いってパンフに書いてある割には、就職先に有名企業名ちょっとしか書いてないやん!」ってツッコミを入れたくなります。そのチョットの大企業も、こういう大学の場合は派遣でその会社に勤めているのも含んでいると、 性格の悪い私は推測しています。

こんな生徒の進学と将来は、親の責任ではなく、生徒本人の責任です。今流行りの「自己責任」ってやつです。保護者の方も学校の先生も、安易に理系なんて薦めないで下さい!私は「偏差値60までなら、英語だけやっとけ!、後は古文を少々。それで3年から日本史をやれ!」とアドバイスします。

理系ってのは、上位の国立大学に行って相応の院に行って、初めて研究・技術部門で相応の企業の採用の入り口に立てるんです。大企業の研究技術部門で私立出身の社員など私の経験からは見たことはありません。変なのを採用して「根性だけはあります」って言われても役になんか立たないからです。営業とは違うんですよ。

もう学歴ロンダリングは効かない

そこで出てきたのが学歴ロンダリングです。最近は国立大学法人化で大学教員の雇用のため院の枠が進学希望者より増えて、神戸大学の学生などは京大の院に進み、神戸大の院には下位の私立の学生しか行かなくなっています。これを利用したのが学歴ロンダリングです。遊び呆けてきた学生が大学入試より遥かに簡単に院入試で高学歴を取得できる。・・・で、この状況を察知せずに神戸大の学生は神戸大の院に進むと思い込んでいた大人たちは、「神戸大学の院生採ったのに、コイツなんやねん・・なんも知らんしでけへんやんか。」「こいつの頑張るって、頑張りじゃねぇ!最近の若いもんは!」と思っていたんですが、最近気づき始めました。もう学歴ロンダリングも効かないですから、理系に行きたい学生は数学偏差値60以上で、せめて関大や同志社に行ける程度じゃないと、私は薦めません。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。

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