女子も頑張ろうね!/女性の自殺者急増

今までにない女性の自殺者の急増

アメリカ人が興味を持っている日本の事象に、「コロナの死者が全体で2,000人以下なのに、10月だけで2,000人以上の自殺者が出ている。」というのがあります。Suicide claimed more Japanese lives in October than 10 months of COVID – CBS News

特に、女性の自殺者が80%急増しています。これは驚くべきことです。自殺者は男性が圧倒的に多く、女性の自殺者の急増など今まで聞いたこともないからです。今までの様々な経済的困窮、私が知るだけでもバブル経済終焉・インターネットバブル破裂・リーマンショックなどの経済的困窮で、女性の自殺者が急増したなどありません。

今回のコロナショックは、サービス業などを直撃し、そこで非正規労働者として急増していた女性の雇用を直撃したことからだと分析されています。

日本の貧困化の原因?

この20年以上の間、日本のGDPも実質平均所得も下落し続けました。これは、先進国で唯一です。データをいろいろ探しましたが、個人や雑誌のデータではバイアスがかかっていると思われるのが嫌なので、公的機関のものを探しました。で、見つけたのがコレくらいです。統計は2010年代前半で切れていますが、傾向は以後も同じです。

「賃金と物価・生産性の関係(国際比較) – 内閣府」

下の折れ線グラフでは、ピンクの労働生産性はどこも上がっているのに、日本だけ青色の労働報酬は下がっている。会社は儲かっているのに、給料は下がってるんです。そんなバカな国は他にない。これは、非正規雇用の増加ということでしょうか? で、結果は、国内の消費が鈍って緑のデフレーターが下がってデフレだと言っている。上の棒グラフも同じ傾向を示しています。

女性の互助システムの崩壊

この収入と消費が減退しているデフレ下で、日本は法人税や高額所得者の所得税を下げ続け、消費税と社会保険料を上げ続けたんです。そんなバカな国は聞いたこともありません。庶民に対する増税は、好景気の時にするものです。中学生でも知っています。この結果が、消費の一層の低迷と長引くデフレ、そして男性の所得減に始まる結婚制度の崩壊。最後に行き着いたのが結婚という互助制度失ったコロナでの女性の自殺急増です。

結婚難やモロモロの事情で家庭制度が崩壊していて、女性も自立しないといけなくなった。しかし、その自立は少しの経済ショックで簡単に人生を終了させられる脆い基盤の上に立っている。さらに、「いざとなれば夜の世界でも・・」という女性の最後の切り札も、多くの女性が参加するようになった上に、男性の収入減で市場が縮小し、競争が激しくなって誰でもという訳にはいかなくなった。今回は、その勝ち組でさえソーシャルディスタンスで厳しいらしいです・・・噂では。

それに対して、国が個人に対して行ったコロナの援助は一人当たり10万円、1回こっきりです。しかも、家庭を維持している成功者の方に援助が大きく、本当に困っている単身者や子供一人を抱えたシングルマザーなんかには援助が少ない。後者は選挙にもいかないからどうでもいい・・・というような援助にしか見えない。

海外に行くと理解できる日本の貧困化

私が若いころの日本の物価水準は、欧米でも物価が高いスイス並みでした。スイスに行っても「高い」と感じることはなかった。ところが、今は東欧や南欧というヨーロッパの発展途上国並みです。韓国にもイタリアにも追い抜かされました。よくもここまで落ちぶれたものだと、本当に思います。「世界の一人当たりの購買力平価GDP(USドル)ランキング

けれど、社会資本の充実や機能、国民の勤勉さを比べると、日本と南欧なんか比べるまでもありません。まさしくダラけた開発途上国と整った先進国の差があります。それは、成田空港や関西空港に一歩降りた瞬間に実感します。

それなのに、よくもここまでの体たらくになったものだと感心します。日本が安いからと観光に来る外国人をインバウンドでもてなして喜んでいるなど、気が狂っているとしか思えません。

購買力がなくなった男に女性は依存できない

日本はこのままデフレと低賃金化を続けていけば、女性にはもはや結婚という保険はないということです。自殺者数も男女平等になってくる。いや、厳然と存在する就職格差から、女子の方が増えるでしょう。

今回の自殺者数の増加で分かるように、男より割を食うのは女性だということです。私的には、「私が男を食わす」ぐらい優秀ではない限り、出産やダンナの転勤による退職、そしてその後の離婚なんかでリスクの高い女性は看護士などのいつからでも・どこででも勤められる職業を持つべきだと思うんです。程々の成績の生徒には、私は看護学科など薦めることも多いです。でも、看護士も「医療費削減」というリスクが厳然と存在します。

中学の教科書に見る失敗の繰り返し

・・・ということで、上のデータのように「日本はおかしい」と思う若者が増えてきだして、最近ではMMTとか山本太郎とかの「消費税止めろ! 国債バンバン刷って、欧米並みに金をばら撒け! 緊縮財政で国民に渡る金が減っている上に国民が使える金が減っているからこんなことになっているんだ!」という主張が人気です。まあ、今の財務省の緊縮と増税ありきの姿勢を見てると無理でしょうから、デフレと低賃金化はこのまま進みます。中学生で習う江戸時代の寛政の改革と天保の改革の失敗を繰り返しているわけです。

女子生徒は自分の危機として、将来をよく考える必要が、男以上にあると私は思います。でもね、芦屋に住んでると、ピンとこない生徒の方が多いと思います。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。