学校で教えない英語で一番大切なこと/大阪大学の受験問題から学ぶ

学校の長文読解の授業で文法を熱心に教わったことはありますか?

これは昨年度の大阪大学の入試問題です。

まず最初のAttention restoration theory looks at the two types of attentionという冒頭の句からして意味不明です。流石に大阪大学。教科書レベルを少し捻っただけの関西学院の入試問題とは、レベルがまるっきり違います。読めますか?

単語の意味を順番に並べるだけでは、注意・回復理論・見る・二つの主なタイプの注意、という訳の分からない訳になり、偏差値60の生徒には訳せません。従って、少し学習したまともな生徒なら、attentionはrestoration looks atという関係代名詞の目的格が省略された句で修飾されていると思うのですが、けれどlooks at の次にはthe two types of attentionという名詞があってこうは区切れないのです。

ですから、attentionとrestorationを繋げるためには、この間には同格のthatという接続詞が省略されていて、restoration looks at the two types of attentionという節がattentionを修飾していると考えるしかありません。従って、「注意の二つの主なタイプを見る復元理論という注意」ということになって、後ろのattentionをさらにhumans employが関係代名詞を介して修飾しているという形になります。

ところがです。これでは長い主語だけの「人間が使用している注意の二つの主なタイプを見る復元理論という注意」句になってしまって、文章として成り立たないんです。従って、このAttention restoration theoryは、単語を並べただけの「注意深い復元理論」というような訳になり、単語を並べただけの学力不足な生徒が勝つことになります。

文頭の文章から、デキる受験生の裏をかくろくでもない文章がぶっ込まれているんです。「注意深い復元理論は、人間が使用する(二つの主な注意:それは直接・間接の注意である。」という訳になります。

学校や塾の先生は、この場合「こういう理由で関係代名詞ダメ」。「だからと言って同格ダメ」ということで・・・と説明してくれますか? そこまでする教師は見たことがありません。また、英語慣れしているネイティブ系統の人間なら、何の疑問もなく「注意深い復元理論」と主語を訳すでしょう。だって、「そんなもんだ」と思っているからです。だから「そんなもんだ」を生徒に説明することはできないので、ネイティブなんかに習っても英語力は上昇しないんです。

じゃあ、意味は分かっているのか?/長文読解とは和訳ではなく、意味を把握する読書です

「注意深い復元理論は、人間が使用する二つの主な注意:それは直接・間接の注意である、を見る。」と苦労して訳しましたが、この意味分かります? こういう難関大学の入試問題では、冒頭の文章に抽象的なことが書いてあり意味不明で受験生を混乱させるものが多いんです。関西学院レベルではこういうことはありません。

こういう場合、次の文章に具体的な話が書いてあり、それを読み解いて最初の文章の意味が「ああ、なるほど」と分かります。

Directed attention ~の文章は、和訳の下線がついている割に、とても簡単です。これは関西学院レベルです。文法的に難しい点は何もありません。「方向づけられた注意は私たちに特別な仕事を要求し、そして特別な仕事を邪魔するかもしれない注意散漫を抑止することを要求する。」ということです。ここのポイントはblockが原形、reqiresが3人称単数なので、blockは主語の下にはなく、to不定詞の下にfocusと共にあるということと、最後のitは単数形なので、directed task かspesific taskを指すということだけです。どちらかは文法的に区別できません。けれど、間近であるということと、前置詞の下で目的格扱いされているということが共通なのでspesific taskを指すと考えた方が自然です。

もう長いので、解説は止めますが、次の文章は「例えば、私たちが数学の問題に取り組むとき、文学的な文章を読むとき、あるいは複雑な機械物を組み立てたり修理したりするとき、私たちの脳は、全体的に手元の仕事に専念する、私たちの直接の分割できない注意を必要としながら。」ということになります。

ここで、最初の文章の「人間が使用する注意:直接の注意」の意味が分かります。人間は仕事をするときに目の前の作業に全神経を集中しているということなのです。けれどAttention restoration theory の意味はまだ不明です。

ここで社会経験がものを言う

この後「私たちは、そんな作業で疲労しする。一方野外では、私たちは風景などを観察して楽しみむ。それをundirected attentionと呼ぶ。」と、おおざっぱに言えば書かれています・・・もう書くのに疲れてきたんです、私。

では「注意深い回復理論」は「間近にある読み書き手作業などの作業を見る」=「疲労」=directed attentionと「アウトドアで観察を楽しむ」=「enjoy obsereving」=「undirected attention」を見るということになります。手元の作業に集中しているダイレクトアテンションは疲労を生み、屋外で広く興味深く眺めているインダイレクトなアテンションは楽しい。

従って、attentionは注意というより、緊張と言った方がこの場合適切でしょう。すなわち、冒頭の抽象的な文章は、「緊張からの回復に対する理論は、仕事などの緊張と屋外でのんびりとした休憩について考察している」という、誠にしょうもないお話を大仰に書いただけという、英語でよくあるしょうもない結論になります。和訳するだけでも、読書として意味の整合性を取るだけでも、ここまでは導き出せません。「よくあるお話や」という知識と知恵がないと読めないんです。

外国人と日本人の論理性の違いを考えましょう

日本語は、「私な、こういうことで、こう思うねん。」と具体例や理屈を挙げて、最後に結論を述べます。一方英語は「私こう思うねん。というのはこういうことやからやねん。」と結論から入ります。そういうこともあって、一番最初の文章が抽象的で分かりにくく、その次に書いてある例や説明を読まないと、サッパリ分からないということが多いです。単に和訳するだけでは意味が把握できず、読書の要素が必要なんです。

おまけに、その具体例についても、多くの場合ある程度の社会経験がないと「これはこういうお話や」と何の例について書いてあるのか分かりません。何の例示か分からないんですから、結論も分からないという訳です。上の文章も、社会常識に疎い下半分の高校生には、何の話かさっぱりと分からないはずです。

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