ほめて育てるの裏側/子供を犬扱いした言葉です
ほめて育てるという教育業界の対象:通知簿3の子供の頭脳とは?
成績が半分以下、公立中学で通知簿オール3以下の子供では、学習などにつまずいている場合、その原因を克服しようと学習姿勢や学習の取り組み方を矯正すると、反発するか委縮してにっちもさっちもいかないことが多いです。
彼らは、何が不足しているのか、何を改善することを求められているのか、私のような個別指導のプロがこちらが根負けするほど言い聞かせても、まったく理解しません。だって、頭を働かせることをしたことがないんですから、応用問題も解けないし、人の話も理解できないんです。考える以前に、「ウザイ」「嫌やなぁ~」という感情で一杯になって、まったく自制が効きません。
だから、彼らに受けのいい授業は、面白いことを言いながら「こう解くんですぅ~、おぼえましょう!」という理屈もポイント把握も抜きの解法丸暗記型授業です。「こう考えてね、こうなるから・・・」なんて私のように言い始めると、動いたことのない脳ミソはシャットダウンして、「面倒くさ~」という感情に支配されて終了です。だから、どの塾でも学校でも「こう解くんですぅ~」という授業が主体になって、授業直後はおぼろげにおぼえている解法さえ、学校から帰ってくるとすっかりと忘れていることになります。
何時間勉強しても、塾に通っても成績が上がらない通知簿3の生徒は、100%これです。断言しましょう。「読めない・書けない子供たち/それをビジネスにする悪人」「基礎学力がないとはどういうことか?/学習しても成績が上がらないとはどういうことか?」に書いた通りです。
だから、こういう子供の成れの果てが、自分が仕事ができないのを「メソッドを教わっていない」「研修制度が不十分」などという若者です。そんなものは、実務で十分頭が働いている人間が参考にするから身に付くのであって、「こう解くんですぅ~」って教えられて身に付くものではない。子供の頃から、分かっていないんです。
だから「褒める」以外手はない
だから、「こうなっているから、理解してね。」と言っても、「解法を丸暗記じゃなくって、キチンと考えて解く。」と言っても、「理解」も「考える」も分からない訳ですから無駄なんです。
もちろん、丸暗記に成功しても、少し問題を変えられたり、複雑にされたらアウトです。彼らは、「ここを少し変えられた」という判断はつかず、「やったこともない問題を出された~。テストが難しかったぁ~」と塾に来るのですが、私に「何回も教えたポイントと同じ問題やないかい。」と怒られる羽目になります。これ、ものすごく多いです。
でも、彼らは「教えてもらっていない問題を間違えて、怒られた、理不尽だ。」「あの塾行っても怒るだけで、成績上がれへん。」としか考えられないんです。これは、何度教えても、何時間学習しても、学習の実質は身に付かず、失敗しても怒られている理由が分からないものだから、反発や委縮しかしないことを意味します。
だから、教えても、アドバイスしても、怒っても無駄なので、何を教育業界は言い出したかと思えば「ほめて育てる」と言い出したんです。何をしても無駄なのだから、せめて子供にも親にも心地よいことを言って、なるべく塾に来てもらおう、教材を買ってもらおうという戦法です。
ほめて育てるのは犬扱いしている証拠
この教育業界と同じことをしているのが、ペット業界です。人間の常識や判断、それに言葉も分からないワンちゃんを怒るのは百害あって一利なし。「褒めて飼いましょう!」「飼い主さんがうれしくなれば、ワンちゃんもうれしくなって言うことを聞いてくれますぅ~」というのが、よくあるペット業界の常識です。
ペット業界では目線は犬の躾ではなく、飼い主の「心地よい」感情に向けて商売しているんです。こうして言葉巧みに取り込んだ客に「かわいいワンちゃんも栄養バランスが良いと、お利口さんになります。」「このフード、お高いけど良いんですよ~」と飼い主の愛情に迎合してバカ高いペットフードなどを売りつけるのが作戦です。
これは安直な戦略であるとともに、飼い犬に気に入られたいというペット初心者の心理を巧みに突いた高度な戦略でもあります。こうしてユカヌバなどの適正価格で輸入されているドッグフード以下の価格でアメリカでは売られている二流品を、日本では「プレミアムフード」と言ってバカ高い値段で売っているんです。ウソだと思うのならアメリカのアマゾンでもペットショップのサイトでも行って見て下さい。
これは教育業界も同じです。この「人間の常識や判断、それに言葉も分からないワンちゃんを怒るのは百害あって一利なし。」を「人間としての根性も頑張りも、それに理解するという脳みその動かし方も分からないお子ちゃんを怒るのは百害あって一利なし」と置き換えると、子供を犬扱いしているのがよくお分かりかと思います。
だって、商売相手は犬でも子供でもなく、飼い主=母親なんですから同じです。子供に厳しいことは言えない、家庭で揉め事を起こしたくないというお母さんの心理を巧みに突くんです。それで、「ほめて育てる」「怒っても何も解決しない」とお母さんに気持ちのいいことを吹き込むんです。それで、困り果てているお母様方の気持ちを少しでもくすぐって、塾に来させて金を落とさせようとしているんです。
飼い主や親の愛情につけ込もうとするペット産業と教育産業は、とっても似ているんです。
ということで、「褒めて育てる」を真に受けている親御様は、「カモ」ということになっております
この「カモ」がいないことには、多くのペットショップも塾も倒産しちゃうんです。ですから、「ほめて育てる。」「子供の自主性。」「誰でも可能性がある。」なんて言う塾は、「これから詐欺しま~す。」と宣言しているのと同じことになっております。
ということで、是非、ネギじゃなくって、札束を背負って私の塾にもおいでくださいませ。当塾は、札束が大好きなのは他の塾と同じですが、他の塾とは違い、お子様に「こんなことでけへんのは、やる気がないからや。性根がユルいねん。」「お前の頑張るは、他の子の頑張るよりずっと下やねん。根性見せんかい!」と暴言を吐きま。まず性根と根性を叩き直さないと、このレベルの生徒は何を教えても効果はないと考えておりますから。
勉強方法や解法を教えて成績が上がるのは、公立中学では通知簿が4の上半分の生徒以上です。だから、生徒集めに苦労しない進学塾は、通知簿3の生徒は採らないんです。一方、こういう生徒を採らないと経営が成り立たない塾では、学校と同じ様な授業をして、宿題丸投げで、放ったらかしです。だって、講師が身も心もすり減らして頑張っても、効果なんかほとんどないからです。子供に楽な授業を受けさせて、宿題を出して親に言い訳を作り、「やればできる!」「褒めましょう!」とお茶を濁して、なるべく辞めるまでの期間を稼いで金を落としてもらう以外手はないからです。
私は、根性と性根を叩き直そうと試みますが、失敗に終わることも多いです。それに、この作業はとっても大変で、こういう子供を相手にすると、疲れ果てるばかりではなく、こちらの気持ちもすり減らされます。特別料金なしにはやってられないと思う今日この頃です。
だから、こういう生徒は当塾でももう募集していません。