成績別の中間テストの迎え方

成績別のテストの迎え方

多くの学校では来週から期末テストが始まります。中学生は教科数も学習量も少ないために、通知簿4以上の生徒なら、普段から5教科満遍なく学習できます。テスト前には、暗記に抜け落ちはないか、今まで学習して苦手だったところはできているか、などテスト前に見直しもできます。

ところが、通知簿3の子供は学習速度も遅く、塾に来る回数も少ない子供が多いので、学校の進度通りに学習ができません。だから、テスト前にやっていないことが積みあがります。それでテスト前に頑張らせてやっと一通り終わったかと思うと、当然2~3日前に学習したことなんかスッカラカンに忘れているわけです。

高校生になると教科数も学習量も増えるので、普段から満遍なく学習するのはムリです。普段は英語や数学の時間がかかる学習を地道に行い、マイペースで積み上げておいて、テスト前には理科や社会などを詰め込みます。したがって、テスト前の高校生は大変で、睡眠不足と闘いながら学習することになります。高校生でテスト前に数学や英語で「分からん」と言っているようでは、理科や社会など当然学習する時間もなく全教科壊滅です。

成績の良くない生徒は、踏ん張りが効かない/5年前の子供はそれほど酷くなかった

もちろん、塾では普段からテスト前に切羽詰まらないような学習は心がけさせているわけですが、やはり成績がホドホドの子供では学習速度も遅く、スケジュール管理もいい加減なのでテスト前にやらなければいけないことが積みあがります。そこで、「テスト前ぐらいは頑張れ」とお尻を叩くことになるのですが、本人たちは全く焦りもなく通常運転で学習し続けテストでとんでもない点数を取ってきます。

5年位前までの生徒はテスト前に踏ん張りがまだある程度効いたのですが、この5年で生徒が様変わりしたかのように、今の子供は全く踏ん張りません。「テストでいい点数を取ろう」なんて気持ちは全くありません。通知簿3の中学生の場合は学習の抜け、進研模試で偏差値60程度の高校生の場合は壊滅的な出来になる教科が出てきます。もちろん、数学と英語さえまともに出来ていない状況でテスト間に突入する高校生など、その時点で受験生の資格はありません。

理由は、公立中学では優秀な生徒の多くが中学受験で抜けた残りしかいないからです。その残りの半分以下に絶対評価で3がつく。上位3~5割にいれば4がつく。全体で見れば、あるいは中学受験が盛んでなかった親世代で見れば、下位1/4に3がつき、せいぜい真ん中以下の生徒に4がついているわけです。

だから公立中学で通知簿3、そんな生徒が進む中堅公立校で少し出来が良い程度で進研模試で偏差値60だとこんな酷いことになってくるわけです。因みに、進学校は進研模試は受けません。駿台やZ会を受けます。だから進研模試は関関同立で偏差値70というような狂った結果が出ているわけです。

この失敗を際限なく繰り返します/親もです

こういう子供たちだから、こんな失敗を繰り返し、塾でも学習スケジュールを組んでアドバイスをしても、まったくそのスケジュールを守る気もなく、親に「このままでは大変なことになる」とメールなどをしても、親自身が改善する気がないんです。親は通知簿3で普通、通知簿4や偏差値60なら「うちの子賢い。関関同立!」くらい思ってますから。

上の表のところで描いた公立校の状況が分かっていないから、テスト前に学習が積み残っているのに、それほど大切でもない習い事などで平気で塾を休ませる。テスト前でも塾に早く行かせるのではなく、子供は8時を過ぎて塾に来る。まったく準備ができない。

親子そろって、何度失敗を繰り返してもとめどなく失敗を繰り返し続けます。そして、一生懸命塾から「こうしてください」と言うと、下手をすれば「あの塾、イヤヤねん。辞めたい。」と子供がいい、「面倒なことを言って来るな!」親から逆切れされます。

正直理解できません

塾に来るときは「頑張ります」「頑張らせます」と親子そろってくるわけです。でもテスト前ですら「少しでも何とかしよう」と言う気持ちもありません。それで、テスト後に悲惨な点数を前に悲しい顔をして「どうしたらいいんでしょう。」とおっしゃる。

普段から、特にテスト前には散々言ってきたのに「どうしたらいいんでしょう。」っていったい何なんでしょう? 彼等が言っているのは「楽をして、うれしく楽しく良い点数を取るには、どうしたらいいんでしょう」と言うことだと思うんですが、そんな魔法はありません。

踏ん張りが効く生徒と、踏ん張りが効かない生徒はお互い理解し合えない

踏ん張りが効いてテストでそれなりの成果を残してくる生徒は、普段と同じ調子でダラダラと学習している子供など眼中にありません。ライバルとして見ていません。一方で、普段と同じ調子でダラダラと学習している生徒も、他の生徒が踏ん張っていることなど眼中にありません。できる生徒はだらしている生徒を無視しているだけですし、できない生徒は他人がどれだけ頑張っているか測る客観的視野がないからです。

そういう客観的視野がないから、自分の人生を大きく左右する入試というものが目の前にぶら下がっていながら、テスト前にギアも上げずにいられるんだと思うんですが、そのくせ、調査書だ指定校推薦だと騒ぐんですよ。この神経と思考回路が私には分からない。全く私とは違う思考回路の世界で生きていらっしゃるんだと思います。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。