早生まれの子供に有効な子育て/浪人も視野に入れる

全世界の共通認識/早生まれは学業に不利

アメリカが日本以上の超学歴社会なのはご存じの通りです。有名大学など出ていないことには、IT系や投資銀行などの高給の一流企業には入れません。そこで、こういうことが起こるわけです。「Oldest Kids In Class Do Better, Even Through College : The Two-Way : NPR」遅生まれと早生まれでは大学進学適正テストの得点やエリート大学の卒業で大きな差があるから、多くの親が子供を入学させる年度を遅らせるのです。

ヨーロッパでも同じことが言われています。「Older children in the year group are more popular than younger peers | New Scientist

日本でも、「東大院教授「早生まれの不利は大人まで続く」研究結果発表」という結果が出ています。これは、高校進学時で遅生まれと早生まれは平均で偏差値が4.5違い、その格差は30歳の年収にもはっきりと表れるというものです。学歴格差が就職差になって収入に差が出ると言うことです。それだけではなく、早生まれの子供は学力ハンデを補うためガリ勉になる。一方遅生まれの子供は、クラブや交友関係を楽しめる余裕がある。この経験の差が、企業に入った時に人間力の差となり出世に差が出るとまで言っています。

愚かすぎる早生まれの中学受験

高校入試時で偏差値が4.5違います。進学校に下位の成績で早生まれの子供を放り込んでも、中2から始まる難しい高校の学習で落ちこぼれやすいのは自明のことです。ただでさえ年齢にそぐわない難しい内容の学習を先取りするのに、その上早生まれではダメージが大きすぎます。

だから、公立校で年齢に応じた学習をしていれば落ちこぼれずに済む優秀な早生まれの子供が、ヘタな中学受験の結果大量に落ちこぼれることが進学校ではおこっています。東大や医学部に多数輩出する最上位の進学校以外の2番手3番手の進学校では半数では公立に行っても大差ない結果、下位1/4では落ちこぼれて公立に行ったより悲惨な結果が出ます。「進学校とはどういうところか?/優秀な生徒を搔き集め、チャート式も理解させられず多くは関関同立で精一杯、そういうところです」「進学校の授業の一例を紹介/こういうところに進んで自ら行こうとしてるですよ?

下位で進学校に入れて優秀な早生まれの子供を潰す親は愚かです。

浪人して早生まれは遅生まれとやっと対等

動物としての発育を考えれば、早生まれの子供は1年浪人してやっと遅生まれと対等か有利になります。

じゃあ、なるべくならハンデが縮む大学受験まで勝負は先延ばしして、場合によっては年齢的に対等になる浪人も視野に入れて勝負をする方が、ヘタに中学受験をするより数倍賢い。公立校でゆったり学習をしておいて、高校2年生くらいから本格的に頑張り、浪人してでも志望大学に進むのが早生まれの子供には一番賢い。

親も落ちこぼれる可能性が高い私立なんかに金を使わずに、浪人時の予備校代に貯金しておきましょう。

でも中学受験しなくても中学受験の塾には通わせてください

でも小学校では、受験目的ではなくても躾目的で中学受験塾に通わせてださい。今都市部では半数以上の生徒が中学受験をし、半数の生徒が私立に中学から進みます。小学校は中学受験組の休憩場になってダラケ切っています。中学受験しない子供はこの遊び場の感覚がデフォルトになって、まともに漢字をおぼえることもできなくなっています「読めない・書けない子供たち/それをビジネスにする悪人

こうなってしまうと、浪人もへったくれも関係なくなってしまいます。学習以前に頑張る垣根が低すぎて話にならないのです「無力感/大学を高望みしておきながら、少し厳しい学習を求めると退塾する生徒たち/塾で成績を上げても無駄」 公立中学で通知簿が3で埋まっているようなら、阪神間ではもう無理です「公立中学生の親御さんが決定的に勘違いしているお子さんの学力/そしてその生徒が高校生になる」。

だから、少し厳しい先生が教えている中学受験塾に通わせてください。別に受験目的ではないですから、近所の自転車で通える塾がいいです。必要なのは、キチンと面倒を見てくれる塾長です。送迎が必要な塾では、受験という目標がないと、親が根負けして続かなくなります。上位クラスが進学実績を出す大手塾の下位クラスに、塾の看板だけに魅かれて放り込んで、授業料徴収要員として野放しにされ基礎学力も身につかないというのは最悪です。

キチンと小学校時代に学習させれば、公立でも心配はいりません

小学校時代にキチンと躾けて基礎学力を身につけさせられれば、私の地域では公立中学では簡単に通知簿が4と5で埋まります。優秀な子供は大抵中学受験で抜けていますから楽勝です。進学校の公立校には進めるはずです。

だた、アドバイスとしては、少し下目の高校に余裕を持って進むことです。学校の学習に振り回されずに、マイペースで余裕を持った学習ができることが何よりも大切だからです。ムリをして進学校に進むと、早生まれでムリをして中学受験したことと同じになってしまいます。下位校の上位の生徒の学力は上位校の中位の生徒の学力よりずっと上です「大学入試で逆転する学校間格差・逆転は難しい校内格差/上位校に下位で進んではいけない理由/哀れさえ感じます」。学校別の進学実績を見れば誰にでもわかるこの明瞭な現実さえ分からず、目の前の受験が目標になってしまい子供が失敗する親がとても多い。

そして上位で入れる高校で、余裕を持った状態で、本気で頑張ってください。本気で頑張っている生徒なら、「アイツと比べてみて、もう1年頑張ればあそこまで行ける!」と分かるはずです。そうであれば浪人も視野に入れましょう。これが早生まれのハンデをなくす最善の道だと思います。

いつまでも高望みだけしていて「進研模試偏差値50でチャート式もまともに学習していない。」のなら、浪人しても無理です。

ホームページはコチラ

芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。