テスト範囲外の問題を平気で出す公立中学／進学塾に行けない生徒を見切り始めた公立中学

現在の公立中学の状況／テスト範囲外の問題を平気で出す公立中学

「公立中学の生徒が少なくなりました／失礼なことばっかり書いてるからです」に書いた通り、基礎学力云々より漢字をおぼえられない、おぼえる気がない生徒が公立中学では半数を占めます。塾には真面目に来るんですが、スカスカな学習で時間を潰すだけで、毎日3時間塾で学習させてもテストで漢字も簡単な計算問題でも酷いことをしてきます。

その公立中学で何が起こっているのか？　「期末テスト範囲は計算問題までで～す。」と授業で言い、そこまでしか授業はしていない。テスト範囲を印刷して配布したプリントにもそう書いてあるのに、その次の章の「応用問題」を平気で定期テストに出題する状況が常態化しています。

テスト範囲を信じて真面目に学習してきた生徒は酷い点数を取ることになります。一方で、予習中心の進学塾で、すでにその範囲を学んでいる生徒は解けます。

この酷い状況が、芦屋でも神戸でも、一部の中学の一部の教科で常態化しています。特に数学と理科、それに社会です。

何でこんな無理無体がまかり通っているのか？

昔の生徒なら教師に集団で文句を言ったでしょう。親御様も学校にいろいろ言われる方もいたと思うんです。けれど、今やそんな生徒も親もいないからです。・・・で、教師がやりたい放題なわけです。

でも、テスト範囲外の問題を毎回作ってテストに出すこういう教師のやりたい放題の意味が私には分かりません。生徒を学力順に評価したいのなら、テスト範囲内で難易をつけた問題を出せばいいんです。だから、二つ目の問題として、適切な成績分布を作れる難易をつけたテストを教師が作れなくなっているのではないかと思うのです。

この問題なら90点近く取る通知簿5の子供しかできない、この問題なら80点の付近の通知簿4の子供でもできる。この問題なら通知簿3・・と教師が分かっていないんじゃないのかと思うんです。だって、テストを見たら、簡単な問題と「こんな難問誰が解くの？」という両極端な問題が非常に多い。

問題集から拾ってきた基礎問題と入試問題で難しそうなのを拾って来て安易に並べるからです。レベルごとに割り振ってあるテストが作れていないんです。難しい問題が多ければ上位の成績の生徒も出来ずに、最高点が80点とかいうことになります。生徒は50点ぐらいに密集して通知簿３と４の差が出ない。一方で、簡単な問題が多いと平均点が70点以上になります。90点代がクラスで10人以上てなことになって通知簿５と４の割り振りができないんです。

だから、ウソのテスト範囲を発表して、進学塾で予習している生徒だけが解けるテスト範囲外の問題を出して、安易に生徒を割り振っているとしか思えないんです。

その原因

私は正直教師の質が下がったからではないのかと思っています。だって、私たちが教員採用試験を受けた頃は、競争率が数十倍で、本当に選び抜かれた大学生しか教員になれなかったんですよ。私の小学校の同級生で、神戸大学に進んだ女の子も数年浪人してやっと国語の先生になりましたよ・・・今やどうですか？教師が足りないから「これでエエんか？」と言うのまで教師になる。

だから、上位の生徒はこんなレベル、その次はこんなレベル・・・って認知できていないから、レベル別の出題ができないんじゃないかと思うんですよ。

それは、こんなテストを作っておいて、「教師は残業が多い」とか「ブラックだ」とか「精神病んだので休職します。」ってことばっかり言っているのからも明らかだと思うんですよ。比較対象が定時で帰る役所の窓口の派遣社員になってるんじゃないですか？　楽勝公務員を目指して「これでエエんか？」ってのが教師になっているから、生徒のレベルも感知できずに、テスト範囲外の問題作って、不平等な生徒の評価をして「教師は忙しい！」って言ってるのだとしか思えない。

こんなテスト作って生徒を評価して調査書をつけて、生徒の将来に大きな禍根を残して、一体全体何に忙しいねん？　

あるいは、「進学塾も行かれへん家庭の子供は非正規で働いて奴隷にでもなってください。」と、中学受験塾に勉強はまかせて教育を放棄した小学校のように公立中学もなってきたのかもしれません。まあ、世の中完全に二極化していくわけです・・・これって、内閣府や文科省からナイショで通達でもあるんでしょうか？