学習適性がある生徒は関関同立は楽勝/でも中堅高校の生徒にはこのやり方は無理です

今年度、関西学院を合格した生徒

最上位の公立高校の生徒が3年生の少し前から私の塾に来ました。それまではほとんど学習できておらず、英文法も古文も最初から学習しました。それで夏休みにはそれらの基本を終えて、英語の文法の入試問題と長文、古文では実践方式の問題集、そして日本史の教科書を読み込む学習をはじめ、10月を過ぎて過去問題なども始めました。

このスケジュールで合格してきました。私はさすがだと思いました。中堅高校の生徒が3年間かかる学習を1年間で仕上げました。それも、それほど必死でもなくです。夏休みを超えるまでは、塾以外ではそれほど学習していなかったはずです。

このレベルの生徒ではキチンと指導して、やることをやらせれば関関同立など楽勝です。

この生徒の資質・適性

この生徒、英語の入試問題などで、本文の意味が正確に読み取れていなくても、語句の選択問題や語順選択の英作文はほとんど正解します。

もちろん選択語句も、本文の成分もすべての意味が分かっているはずもありませんが、分かっている範囲で「これは違う。」と引っかけている選択肢を外して、限りなく正解を選択する技能を身に着けているんです。語順選択の作文もそうで、学習した文法的にこの選択しか成り立たないと、意味もあまり考えずに組み立てます。和訳なども、「文法上、こうしかない。」でパラグラフの内容が分からなくても大体仕上げます。

受験生として、学習で培ったテクニック・勘はすさまじいものがありました。私は、この生徒がそれほど頑張らずに最上位の公立高校に進み、そこであまり勉強もしなくてもそれほど困ったことにもならずに学習を進められていた才能を思い知らされました。同時に残念でもありました。

「この子が、野心をもって真剣に頑張っていたら・・・」と言う思いは、受験まで消えませんでした。

一方で、多くの生徒にはこの資質も適正もありません

一方で、高校入試で同じように学習しても、多くの生徒ではこんな真似はできません。特に中堅高校にしか進めなかった生徒には、この才能は有りません。

だから私の塾では、クラブ活動をしながらでもいいから、高校1年から地道に学力を積み上げていかないと関関同立には受からないと言い続けます。「高校生の指導 | 特進個別塾ミドリゼミ芦屋校|定額で毎日プロが個別指導 (tokushinkobetsu.com)」「進研模試で偏差値60は崩壊している理由/休日に2時間も自己学習する高校2年生は偏差値70取れる?

ところが、多くの生徒は自分たちの学習適性と上に挙げた生徒の学習適性の差は理解できていません。だから「何かうまい手がある」と考えて塾に来て裏切られるわけです。そんな手はありません。学習適性のある生徒は塾でブーストできますが、学習適性のない普通の生徒には「クラブ活動を続けながら、地道に長い時間をかけて、学習しよう。サポートするから。」しかないのです。でも、自分の能力が分かっていて、その地道な努力ができる生徒は10人にひとりくらいです。だから、中堅高校の関関同立への進学実績はそうなっています。才能がない多数の人間は努力も継続できないから、関関同立は名門大学だと言われるのです。

先日も紹介した「休日に2時間学習する高校生」とはこういう努力を継続できて関関同立に受かってくる生徒です「高校でとても多い生徒の学習パターン/神戸大学には絶対に行けない」。この場合「残念」はありません。100%のおめでとうを私は言います。

神戸大学や大阪大学に進む生徒とは/京都大学に進む生徒とは?

このようにある程度の学習適性のある生徒が、クラブ活動なども制限して、1年生から本気で頑張った場合神戸大学や大阪大学に進めます。これだけの受験適性がありながらも、国立大学の多い受験科目、共通テストがあるタイトなスケジュールから、着実なスケジュリングが必要だからです。関関同立のように1年踏ん張ったからとどうにかなるものではありません。活動の盛んなクラブ活動との並立も多くの場合無理になります。

だから、見込みのある生徒には「クラブも自制して1年から頑張れ! 神戸大学や大阪大学なら行ける!」と言いますが、この生徒のようにコツコツとは頑張る生徒は少ないです。だからソコソコの進学校の進学実績はそうなっています。1年生は受験疲れから気を抜いて、2年生になって学力不足に気づいて「クラブを続けながら、神戸大学!」と言って塾に駆け込んでくる生徒は多いですが、まあムリです。そんな生徒で行けないから学校の進学実績はそうなっているのです。

少数のある程度才能がある人間が万難を排し努力しないといけないから上位の国立大学は難関なのです。

一方で、京都大学や医学部に進む生徒の学習適性は「分からないけれどなんとなく。」はありません。「習っていないけど、まあこんな感じだと理解できる。」というものです。1を教えたら10を自分たちで学んでいきます。まったくレベルが違うんです。だから、神戸大学レベルの生徒がいくら必死に頑張っても、大阪大学には届くが京都大学には届きません。ここでも資質の差は歴然としてあります。この差は、短時間しか勉強しなくても多くのことを学べるという能力にも直結します。

褒めて育てるの語源?

だから、この最上位のレベルの生徒を挙げて「勉強そんなにしてないけれど、成績良いじゃん。何か特別な方法があるハズ。」と言う生徒も親御さんも多いですが、そんな能力はないことすらお子さんを見てお分かりにならないようでしたら、まず受験は失敗して関関同立にも行けないと思います。

逆に言えば、努力もあまり知らずに成功した京都大学の学生を家庭教師や個別指導の講師にして、神戸大学何とかと言う生徒を教えさせるほど馬鹿なことはない。最上位の人間は、その下のレベルの人間が何に躓いているか分からないからです。そして、自分たちの感覚で「自由に伸び伸び」「褒めて育てる」、そうすれば成功できる!なんか言う輩も出てきます「茂木健一郎 公式ブログ – 学校に縛られない方がかえって自由に速く学べるというのはおそらく真実 – Powered by LINE (lineblog.me)」。自由で伸び伸びなんか98%の人間には通用しないのです。偏差値70は上位2%です。こういう人間の言葉を聞く凡人は、凡人以下です。

教育業界や教師のウソ/ほとんど詐欺です

こういうことを百も承知の塾では「ウチに来ればあの生徒のようにすぐに成績が上がります。偏差値50から逆転で関関同立です!」と宣伝をかけ、学校では教師が「成績が伸びないのはクラブ活動のせいではない。クラブをやりながら京都大学に行った生徒はいる。キミの学習方法がおかしいだけ。」と言います。そんなことがあり得ないのはプロだから分かっていて当たり前です。自分の子供のことになると訳が分からなくなる親とは違うんです。本当にそう思っている教師がいたら、クビにした方がいい。適性がない。

そうして、金もうけや自分の欲求のためにバカな人間を騙す塾、バカだと分かっていない人間を騙す教師という、詐欺グループが出来上がります。目先の甘い言葉に騙されて安易に走る親や子は、フィリピンからルフィーに踊らされている日本の実行犯と同じです。捕まりませんが、大学進学は失敗します。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。