2025年の立命館大学の英語から、今後の大学の出題傾向を考える
手に入ったのは2月1日実施の大問1
文法的には平易 でも内容が読んだことがないようなもの
出だしの、In the year 433 BC, Marquis Yi, ruler of the state of Zeng, was buried in his four-room tomb along with his most cherished possessions.
この文章だけで、多くの生徒は「なんのこっちゃ?」となるでしょう。こんな、英語で中国人の名前が出てきて、しかも唐突に古墳の話など受験生の想定外だからです。この文法的には全く難しくなく、英単語もそれほど難しくはないから読める生徒は多いでしょう。けれど、この最初の文章から古代中国の墳墓の話だと分かる生徒は、そう多くありません。だから最初の文章からつまずいて、意味が取れない文章を読み進むことになります。
この文章を読むには、英語力とともに、多少の歴史の知識や社会常識が必要なのです。「最近の大学入試の英語問題の傾向/文法より社会常識がないと読めない」などに書いてきた通りです。
しかも長い 例年より長い
ご覧のように、おそらくB5の用紙2枚半文です。私も読むのに5分くらいかかったと思います。面倒くさい・・・・。
立命館の昨年度の過去問題を見てみると、長文は2問、会話文1問、文法問題1問、単語問題1問です。長文2問では、今年の文章の半分以下の長さしかありません。しかも、英語の問題と言うよりは、歴史的なアーティクルで、普段の学習で読んでいる文章に比べると内容がズレているものです。受験生は全員焦ったとと思います。
最初の文章で意味を取るのに躓いて、内容が分からないままにその後の文章を読むのに苦労して、時間を費やして長い文章を読むのに大変なことになった受験生も多かったと思います。
しかも、細かい文法などを聞く問題はなく、ほぼ正誤問題です。内容が分からない受験生は解けません。だから、読み終わっても内容が分からない多くの受験生は「この辺に書いてあったはずやけれど・・」ともう一度読み直すことになり、途方もなく時間を浪費します。
今後の傾向のデフォルトだと思います
こういう実践的な文章を読む傾向の入試問題が増えてます。問題も文法などの子細なことを聞くより、文章内容を把握しているか=キチンと読めているのかを問う問題が増えると思います。以前のように修飾句・節だらけで文章を正確に読むことが難しい文章と言うよりは、平易で一般的な文章であるが長い文章の中で内容を把握する必要がある傾向も顕著になると思います。
そのためには、文章を頭から読む、修飾句を押さえながら英語の意味のままどんどん読み飛ばしていく読解力が必要です。これは今一般的に売られている、あるいは学校から配られる問題集や教科書では対応できない読み方です。この「頭から英語のまま読む」には、基本的な文法を押さえ、基礎英文問題精講程度が読めるレベルの生徒が、毎日この手の文章を読み続ける訓練が必要です。
役に立つ英語力を身につけるにはとても良いことだと思います。
私もこういう参考書や問題集を探しているのですが、もはや問題集の方が時代遅れになっていて、対応できるものはありません。
私のお薦め
私は、DMMのオンライン英会話をやっています。私が毎日やっているレッスンは、この入試問題のような英文を読んで、それについて講師とディスカッションするというものです。
この「デイリーニュース」というレッスン内容は、毎日アーティクルが、社会・科学から旅行に至るまで数個更新され、毎日異なった分野の文章を読んでディスカッションすることができます。
英会話まではする気はなくても、このアーティクルは会員以外の人でも読むことができます。私は、これが最強の入試用のツールなのではないかと思います。一度ご覧になってください。尚、私は金をもらっていませんので、英会話の宣伝ではありません。払うばっかです・・(´;ω;`)。
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