進研模試 偏差値65の生徒の指導は難しい/進学校で上の下の成績の生徒たち

進研模試 偏差値65、進学校の上の下の学力とは?

もうひと踏ん張り頑張れば神戸大に届くが、今のままでは関関同立になってしまうという学力です。親は「神戸大!」と言い、子供の高校生も「頑張りたい!」と言って塾に来ます。ところが、このレベルの生徒では、クラブ活動も学習も余裕でこなし好成績を取れるトップクラスの子供とは学習能力は明確に違います。

学習を吸収できる十分な能力はありますが、そのためには相応の努力が必要です。さらにその上の、あまり努力しないでも学習を吸収できる先天的に学習が得意な子供と必要な努力がまったく違うのです。「何かを犠牲にしてまで努力しないと、その上の天才レベルに太刀打ちはできない。」と気づいている方は少数です。今まで優等生できて自信を持っている親子では、自分たちはトップレベルにあると思っていることがほとんどだからです。

だから、トップクラスでない今の成績は「教え方ががあっていない。」とか、「塾で学習すれば・・・」と他責にしてしまいます。学校の授業を聞いて少し努力すればトップの成績を取れないことこそが、トップクラスの学習適性を持っていないことが分かっていないのです。

だから、「こういう学習をしないと上位の国立大学は難しい。大丈夫?」「そのためには、今頑張っている運動部の活動は制限するしかない。少し様子を見て両立がダメなら辞めてもらうしかない。おそらく両立は無理です」と当塾では伝えます。ところが、こんなことを言っても納得しない親子がほとんどです。

進研模試 偏差値65、進学校の上の下の学力とは?

だから、子供が楽しみにしているクラブ活動を辞めさせてまで頑張らせないと神戸大のランクには上がらないと考えている親御さんはほとんどおられません。トップクラスの生徒が、塾で教えられれば直感的に本質を理解し、1を教えれば10が解けるのとは違い、教えられたことに対して試行錯誤して努力してやっと身に付け、1を教えれば1が解ける子供であるなどとは、親も子も当然受け入れられないのです。だって、進学校のエリートですから。

そんな状況だから今の成績で停滞しているのに、塾に駆け込んでくる現状を認識できている親子は少ないです。仮に、塾では学習方法を指導し学習スケジュールを示して、それに納得して入塾しても、クラブも続け、不十分な学習も続け、結局はスケジュールを守らない生徒がほとんどです。そして「塾に行っているのにどうしてでしょう?」と同じことを聞いてきます。

・・・そんなことだから成績が上がらないと分かっていないから、今の有様なのです。

マスコミや学校に乗せられる偏差値65

こういう親子、特に親に人気な言葉が「文武両道」です。平易に言い換えると「クラブ活動も勉強も!」です。悪意を持って言い換えると「遊んで好きなことをして有名国立大学へ!」です。

なぜマスコミや学校はこんなことを言うのか?それは彼らがこういうタイプの親子が好きな言葉をよく知っているからです。だから、クラブと両立できる先天的に能力の高い子供を取り上げて、それをサンプルとして「文武両道」とぶち上げるのです。

私のように子供が嫌がることを親にさせることはビジネスにマイナスですし、仮にそこまで子供を追い込んでも成功するとは限らないから責任を取りたくない。いや、上に書いたようにそもそも考えが甘いから、嫌がって失敗することが多い。それなら、親にも子供にもうれしいこと言っておいたほうがいいんですよ。だって、「クラブともう少しバランスを取っていれば・・・」と最後は逃げを打てるでしょ?クラブまで辞めさせて追い込むと、大学受験に失敗したら逃げを打てないでしょう。

どうせトップクラスのランクの生徒が有名国立大学に行ってくれるんです。その下に苦労をして関関同立に行かせたところで進学校の宣伝にはならない。在学中、クラブもやって満足して業料さえ納めてくれればいいんです。

こんなことさえ分かっていない親御さんが非常に多いです。

このレベルの子供が塾でやりだすこと

クラブが終わってほかの生徒より遅い時間に塾に来ます。塾から帰ってご飯を食べお風呂に入ると11時です。そこから寝るまでわき目も降らず勉強する気など、このレベルの子供にはありません。真っ先にすることはスマホをいじることです。

そのためには、学校の宿題を塾でやらなければいけない。だから、個別指導塾に学校の宿題を持ち込むようになります。それも、分からないことがあれば解答を教えてくれる便利屋として塾講師を使いだします。塾の時間に宿題をして家に帰ってからは遊ぶことが主目的なので、宿題を塾で説明してもらって家に帰って「自分でできる」ところまで詰める学習をすることはありません。

また、進学校では授業進度も早く宿題も膨大です。十分に理解をすることなしに宿題をやっつけるのに精いっぱいになるので塾でやらないと仕方がないということの裏返しでもあります。「進学校問題の相談多し/難しすぎて役に立たない授業/多すぎる課題で復習できない」「進学校とはどういうところか?/優秀な生徒を搔き集め、チャート式も理解させられず多くは関関同立で精一杯、そういうところです

だから進学校の膨大な宿題をやっても身につかず、塾に行っても成績が伸びないことが非常に多い。

もちろん塾では何度も注意をします

「宿題は家でやるように。もちろん分からないところがあれば教えるが、塾では学力を身に着けるためそれ以上の学習をするものだ。ライバルと同じ宿題だけやっていて成績が伸びると思うのか?」と何度も何度も言います。

でも、塾に来て真っ先に宿題を机の上に並べてやりだす高校生には、アドバイスしても暖簾に腕押しです。私の塾では結構キツく言いますが、それでも「家に帰って勉強するのなんか御免だ。」「そんなことを言われても、塾で宿題をしないと提出期限に間に合わない。」と押し通されます。今の時代、机の上の子供の持ち物を私が無理やりカバンに押し込む暴力的なことなど許されるわけもありません。それに、後者のように言われたら、「学校の提出期限など知ったことか。」とまで突き放すこともできません。

もちろん親御さんには「親からも言ってくれ。」と連絡しますが、塾の講師の言うことを無視する高校生に親が言ったところで効き目はありません。そもそも子供と喧嘩して抑え込んでまで厳しく言う親御さんは本当に少ないですし、高校生にもなった子供に親が多少のことを言ったところで効き目はありません。「クラブもやめて学習時間を確保するか、学習方向を整理して宿題などを時には無視してでも学力不足を補う学習をしないと、理解不足のまま進んでいる繰り返しになる。」と言っても、親御さんからは「宿題も!学校の成績も!模試の偏差値も!クラブとの両立も! 全部面倒見てください!」と無理を押し付けられます。

上位の国立大学に偏差値65から行く生徒と関関同立になる生徒の違い

結局、この「独力で解けるまで考え、繰り返す。」ことは「クラブやスマホを我慢してまでやり切る。」という本人の上昇意欲と意思にかかっています。塾はその手助けになるに過ぎない。そのために、適切な学習を選択する能力も必要です。もちろん、この手助けとして熱心な塾、金さえもらえればどうでもいい塾はあります。熱心な塾にヤル気のある子供がハマれば、成績は一気に国立大学に行けるレベルにまで伸びます。

私が教え子で記憶に留まっている多くの生徒は、こうして神戸大学や大阪大学に行った生徒の努力の姿です。もともとできて楽勝で国立大学の医学部なんかに行った生徒の姿ではありません。

もちろん、私なりの判断は伝えますよ

同じ上の下でも、クラブを辞めて無理をしても神戸大に届きそうにない子供には「キミ、頑張ってアイツ等に勝てると思うか? クラブも楽しんで、それなりにまじめに頑張って、笑って関学に行ったほうがエエんと違うか?」と言います。

努力の垣根が低い子供には「キミの頑張るは、国立大学に必死で這い上がって進むライバルの頑張るとレベルが違う。それで精一杯というのなら、そもそも英語も数学もなんて無理。英国社の3教科に絞らないと、英語も数学も中途半端な勉強になって関学にも行けない。」と言明します。

その判断にほぼ間違いはありません。全員に「頑張って国立大学!塾に来てね!!」なんて甘言を弄してまで生徒を引き留めようとも思いません。もちろん、親御さんにもお伝えします。「失礼な!」と怒る方もおられますが、親の自己満足だけのために子供に無理を強いて貴重な高校生活を台無しにた挙句結局はそれなりの大学に進学させるのは、可哀そうだと思うんですよ。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。