中学受験を利用して基礎学力を身につけよう!/指導不可能になっている公立中学の半数の生徒
中学受験を経験した生徒と公立中学の生徒の違い
たとえ中学受験に失敗しても、それほど上位の中学に進めなかったとしても、小学校時代に野放しにして公立中学に進んだ子供とは、まるっきり違います。まるっきりです。
「公立中学の下半分の落ちこぼれ感がハンパない/落ちこぼれた生徒の見分け方」「中学の数学 通知簿3の生徒の場合」「成績が上がらない子供の暗記・・・写経に挑戦」などでも散々書いてきましたが、公立中学の下半分の生徒は、もうどうしようもなくなっています。
私が塾を始めた頃は、真ん中ぐらいの成績の生徒は「応用問題は難しいから、暗記問題はしっかり覚えてキッチリ点を取ってくるんやで!」という当たり前の指導で事足りたんですが、今の公立中学の半数の生徒はこの暗記さえできません。おぼえる努力はしんどいので嫌うからです。もちろん、もっとしんどい考える努力なんてもってのほかで、あやふやな解答丸暗記でおぼえては忘れるを繰り返します。
ということで、どれだけ熱心に指導しても、ピクリとも成績を上げれないんです。昔は「ここキチンとおぼえとき」「基本問題だけはキチンと解きや」ということで、真ん中くらいの成績の生徒に80点を取らせて通知簿4を取らせることは簡単にできたんですが、もうムリになっています。
中学受験組では、そんなことはまずない
小学校時代から、「おぼえる」「キチンと解く」という訓練を受けてきていますから、たとえ難しい問題が解けなくて上位中学に進めなかったとしても、小学校時代に野放しにされてテスト前に「おぼえるのイヤや~」「何回やっても、この(基本)問題忘れるねん、、エヘッ」ってなことはありません。いくら付属校でだらけていても、内部進学に必要な最低限のことはしてきます。
公立中学の下半分のダラケ具合、そしてダラケた安楽な状態を死守しようと塾でシカトし言い訳する下半分の生徒のエネルギーの凄まじさは、もう教えるのを放棄するしかないです。親も学校も甘いから、シカトして言い訳すれば、何度失敗しても通用することだけはしっかりと学んでいるんです。
日本の小学校教育は、腐っていると思います。創造性や個性を育ててグローバル人材の育成? 創造性や個性があっても、それを発揮できる根性がなかったら何にもなるかい!
ホントに、最近ひどいです
昔は今ほどひどくなかったですよ・・・ホンマに、最近の公立中学で真ん中くらいの成績の生徒は、どうしようもないくらい酷いです。でもこれには理由があります。中学受験が盛んになって、昔より多くの成績優良者が中学から抜けるんです。
その証拠に、神戸高校の進学実績なんか、昔の御影高校の上位並みに堕ちています。昔はクラスで真ん中少し上なら神戸大に行きましたが、今はクラスで10番にいないと行けません。こういう状況が順繰りに繰り下がって、今の通知簿3は昔の通知簿2になってしまっています。
通知簿2の生徒が「だらしなくてどうにもならん。」「なんで、テスト前に漢字くらいおぼえられへんねん。」というのならお分かりになるでしょう。これが今は通知簿3=普通の公立中学の生徒=芦屋高校に下の方の成績でなんとか滑り込む生徒で起きているわけです。
だから、下位の公立高校なんかにギリギリで入っても、周りは同じような友達ばっかりで遊び惚け、「高2生3割が勉強時間ゼロ 希望進路で差、文科省調査」というような状況が生まれるわけです。この勉強時間ゼロは、もちろんこういう生徒たちです。中学の時点でFランク大学に無試験推薦入学、そして派遣か非正規雇用決定です。
だから、中学受験塾に入れましょう!
まず中学受験塾では小学校で忘れ去られた、「努力できる根性」が育成されます。これこそが、野放しで小学校時代を過ごした子供と、大きな資質の差になって中学や高校ではお話にならないくらい歴然とした差が生まれます。
だから、「ウチの子、だらしない」と思っている親御さんは、中学受験なんかしなくても、家の近所の自転車で通えるような中学受験塾に放り込んで「躾け」てください。これをやるのとやらないのとでは、まったく違います。
ただ、「酷い塾が多くないですか(怒)?」「スイミングスクールと学習塾や進学校は同じビジネス手法です」というような塾も多いので、「大手だから」とかいう安易な発想は止めて、しっかりと厳しく教えてくれる塾を選んでください。
だらしないと親が思っているような子供なら、泣いて帰ってくるくらいは当たり前の塾がいいです。彼らの「泣く」は、私から言わせれば、「少しキツく注意された」程度のことです。その程度のことで泣かない根性を鍛え上げているのですから、くれぐれも塾に文句は言って行かないようにしましょうね。
しかし、周囲に触発されて、無理な中学受験には走らないように、くれぐれもお願いします
「進学校に進んで、4年半も高校の学習をして、なぜ多くの生徒は関西学院大学にも合格できないのか?」「中学2年で高校の勉強を始める進学校の盲点/発育」「私が見た最悪の学校指導・・中2で青チャート、高3で白チャートを教える進学校」に書いた通りです。
落ちこぼれて、公立校でのんびりやっていたより、苦労して苦労した挙句に酷い結果になります。親の見栄の受験は、子供を潰します。