高校の数学で暗記をさせる教師・・・最低です

解法の暗記なんて、定期テスト対策にしかならない

数年前から高校生の話を聞いていると、公式や解答を板書して「暗記しろ」っていう数学の教師が多くなっています。というか、ほとんどそういう教師になっています。解法の暗記など強いるのは、最低の数学の教師です。学校側もなんでこんなモノを許しておくのか、理解に苦しみます。学校はカリキュラムを決めるが、ひとりひとりの教師や一つ一つの授業内容をまったく管理できていない証拠だと思います。

もちろん、基本的な公式は憶えていないと使い物になりませんが、派生する多くの公式などおぼえきれるはずがありません。その範囲しか出題されない定期テストは暗記で対応できても、3年分の範囲で対応しないといけない入試では不可能です。基本公式から導き方を教え、いつでも引っ張り出せるようにしていないと対応できないんです。

けれど、最近の定期テストは理解力を試す問題より、暗記した公式をどれだけ使えるか試すような基本問題を数十並べているバカげたテストがとても多いです。もちろん、入試はそんな小問だらけの出題などなく、理解力を試す大問だけです。公式を導く時間など十分あります。

なぜこんなバカげたことになっているのか?

公式・解法丸暗記の学校の授業は、課題丸投げの塾と同じ

理屈はかんたんです。一生懸命解法や公式の導き方を教えても、ほとんどの生徒は理解もせずに、どうせ丸暗記の上っ面学習でお茶を濁すからです。苦労して教えても無駄なだけなんです。それに、上位の国立大学に進むような連中は、丸暗記するだけのカメラ・アイを持っているか、どうせ自分で考えてなんとかします。

苦労して解法を教えるより、解答を板書して、問題集1冊の膨大な宿題を丸投げして「おぼえとけ」と言うほうが教師も講師も数倍楽だし、まともに努力しない殆どの生徒ではどれだけ真剣に教えてもどうせ同じような結果しか出ません。じゃあ、楽な方が良いわけです。割りを食うのは、なんとか国立大学に進みたいレベルの「努力」と「正しい指導」で這い上がっていかないといけない偏差値50台後半から60台の生徒です。

努力をしないといけない生徒・努力をする気がある生徒を犠牲にしてどうする

ということで、数学以外も各教科で同じことが行われ、多くの高校、特に私立のちょっとした進学校では、各教科の教師が問題集一冊の宿題を丸投げして「おぼえておいてね」とやられるので生徒は対応しきれていません。教師も数学・英語・理科で各2教科、国語は古文と漢文の2教科、全部問題集やってみろっていうんです。上っ面を撫でる学習でしか、そんな量をこなせるわけがない。それに加えて「クラブも頑張ろう」なんか言っている。どれほど愚かなことを吹っ掛けているのか、教師側に自覚がないんです。

それで、結局一番理解に時間がかかる数学の学習が疎かになって、気がついた頃には手遅れになり、大抵の高校生は進学に失敗します。一番教えがいのある偏差値50台後半から60台生徒を犠牲にして教師が安楽な道を選んだ結果、生徒にしわ寄せしている学校など、教育機関としての体をなしていないと思う訳です。

親も悪いと思います

ところが、親もこういう状況に薄々気づいていながら、私の塾に来て言うことは「学校の成績をあげて下さい。」です。全教科の過大な宿題に押しつぶされて入試に必要な主要教科の学習が十分できていないのが分かっていながら「でも、せっかく進学校にいるんだからいい成績を取ってほしい。」っておっしゃるんです。そして、最近の「良い子」たちは、そういう親の無茶な要求に反抗しないと言うか、中学受験から頭を抑え込まれてきたので反抗できないでいるんです。

高校なんか、入試に関係ある主要教科だけ偏差値を上げればいいんです。そんなことは、大卒の親が多くなった今、親も分かっているでしょう。分かっていながら自分の欲求で子供を犠牲にする親も悪いと思います。「良い子ちゃんのお人形」が欲しいのなら、二次元にでも逝って下さい!

ホームページはコチラ

芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。