私も悩まされた教師のウソ/公立中学の調査書

ドド~ン、調査書とはこういうものです

兵庫県の教育委員会のHPで公開されている本物ですよぉ~。確認したい方はこちらでどうぞ。「令和2年度兵庫県公立高等学校入学者選抜要綱様式集

教師が利用する文言

公立高校入試の調査書とは? 兵庫県教育委員会の資料による」にも書きましたが、公立高校の調査書は「(1) 第1、第2学年の評定は、生徒指導要録に基づき、5~1の5段階とする。 (2) 第3学年の評定は、令和2年1月以降において、第1、第2学期の成績を十分参考 にして行う。」と兵庫県公立高等学校入学者選抜要綱で定められています。そして、この調査書も含めて、公立高校の入試の判定は以下の通りなされます。

判定資料(A)・・・調査書の各教科の学習の記録の第3学年の、「国語」、「社会」、「数学」、「理科」、「外国語」の5教科の評定の和を4倍した値と、「音楽」、「美術」、「保健体育」、「技術・家庭」の4教科の評定の和を7.5倍した値との総和(総配点250点)による資料(別表1の評定換算表参照。)

判定資料(B)・・・調査書の各教科の学習の記録以外の諸記録を総合した資料

判定資料(C)・・・学力検査(各教科100点、総配点500点)の結果を県教育委員会の定めた方法によって採点し、それを0.5倍した資料

判定資料(A)と(C)とを同等に取り扱い、合否を判定する。その際、判定資料 (B)は参考として用い、調査書には、この他判定となるよう留意する。ただし、過年度卒業者については、判定資料(C)を重視して合否の判定を行う。

ところが、この文言を逆利用してとんでもないことを言う教師が過去いました。一人ではありません。複数人です。もちろん、今でも現役で教員をしているでしょう。「学校では塾と違うことを言われている」と生徒から言われて、私はとても困ったことがあります。

親が最も恐れる調査書の内容がネタになる

「判定資料(B)・・・調査書の各教科の学習の記録以外の諸記録を総合した資料」の通り、様式の中の①出欠の記録 ②特別活動の記録 ③参考事項の記載が「参考として用い」られるわけです。

だから、ここに記載されるクラブ活動や委員会活動、それに素行、そして欠席日数が教師の脅しの対象に、親には恐怖の対象になるんです。でもね、合否判断の得点にもならず、「参考」にのみ使われるんですよ。この「参考」の意味を教師は極大解釈して、「クラブは調査書で重要。」って言うんです。

でも、こういう文書の「参考」とは無意味という意味です。かなり以前ですが、東京都で不良に受験された蒲田高校の校長が、この「参考」では落とせずに、結局得点をいじって落としたことがバレて免職になりました。そんなレベルの話ですから、クラブ活動してたってくらい無意味なんです。それに、私の塾でも、体調の不安から2年ではほとんど登校できず、3年でも数十日欠席した生徒がいましたが、立派に公立高校に合格してきましたよ。普通なら、「そんなこと高校でやられたら面倒な・・1点点数は悪いけど、こっちにしておこう。」となるんですが、合格判定には持ち込まれなかった。これが就職試験なら、当然「こんなトラブルメーカーは不合格。」ってなりますよ。

お分かりになりましたか。合否の判定基準が明確に決まっている公立高校の受験では、学校や教師の思惑や嗜好など入る余地はないんです。

どう利用するか?/ブラックボックスの利用

ところが、この判定資料(A)には但し書きがありまして、 「社会」、「理科」等学年によって分野別に学習する教科にあっては、第1、第2学年の学習の記録も重視にすると決められています。この「重視する」ということはどういうことなのか、一切要綱には記載がありません。業務上は、合否の得点は3年の成績と当日の入試テストの合算で決められるのですから、この「重視する」も意味がない記載です。ところが、ここを教師は言ってくるんです。

「入試では1,2年の成績も判断材料に使われる。」と生徒に脅しをかけるんです・・・まあ、公立中学のダラケ切った子供に脅しをかけるのには、私も大賛成です。でも、こういう本当ではないがウソでもないことを言って住民を揺さぶる典型的な公務員の手口というのには、私は嫌悪感を感じます。実務を握ってブラックボックス化している業務を利用して生徒と親を脅すなど、教師がしていい行動ではないと思うんです。

勉強させたいなら、正々堂々と「中学の勉強くらいでウダウダ言ってるヤツには、まともな大学も行けずに、将来もあるかい!」って怒鳴りつければいいと思うんですけどねぇ。教師としては、ウソをつくくらいなら暴言の方がマシでしょ。

記載の不備

しかし、私の塾で最も多かったの教師のフェイクは「 第3学年の評定は、令和2年1月以降において、第1、第2学期の成績を十分参考 にして行う。」という文言についてです。教師が生徒に言ったのは「3年の3学期の成績を入れるなとは書いていない。」です。だから、入試直前でも学校の授業を真面目に聞いて、入試に関係ない副教科も手を抜くなということです。

私、教育委員会に電話して聞きましたよ。そしたら親切に教えてくれました。「実務上、3学期の成績など調査書に入れることはできない。」というのが教育委員会の見解でした。そりゃあ、2学期の期末テストが終わって調査書の内容が確定した段階で、3者面談を行って志望校を決定するんですから、当たり前です。それ以降のテスト結果で調査書がコロコロ変われば、入試直前の時期に、そのたびに面談して、親に釈明して、志望校を変えさせなければいけません。そんなことはできないんですよ。

それを、「書いてないから」と突っぱねて生徒を脅すんです。「塾で関係ないと言ってました。」と生徒が言おうものなら、意地になって「そんなことはない。」と教師は畳みかけていたみたいです。

ホント、この教師は面倒くさかったですねぇ~。

教師は公務員

ウソでも本当でもないが、一般人には知りえない実務や業務上の手続きを都合の良いように説明してグレーゾーンを利用するというのは、公務員の仕事の典型です。

以前、私の近所に市の所有地がありまして、業者がそこにプレハブを建てて重機を持ち込んで、一日中地響きと爆音を立てながら作業を始めたんです。ここは一種住居専用地域ですから、もちろんそんな業務はできません。下手をすれば塾の営業にも支障が出るので市に聞いたところ、市の若い担当者は「プレハブは基礎がないので事業所の建物ではないから、いいんです。」って言うんです。そこで、私が「じゃあ、芦屋市の理屈では、プレハブだったら学校の前に風俗店を建ててもいいということですね?」というと、「そうです。」と断言したんですよ・・・アホか。グレーゾーン通り越してレッドゾーンやろ!

クレームなんか面倒だから、住民には分からない適当な法解釈で言いくるめるんですよ。・・・でも、誰かが聞いていて「若僧、さすがにそれはアカンやろ」と思ったのか、他にもクレームがあったのか、すぐに職員が見に来てその作業は中止になりましたけどね。だから、芦屋市役所でパワハラがあった時も、こんなアホな部下を締め上げただけの真っ当な上司なのか、タチの悪いパワハラオヤジなのか、私には判別がつかなかったんですよ。

公務員なんて、この程度ですよ。いじめ事件の釈明なんか聞いてると教師も同じでしょ? 

ホームページはコチラ

芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。