小さな塾でしかできないことをご理解下さる方に

最近受けた理解できない相談

指定校推薦が希望だと言う新高校3年生と保護者が随分前に塾に来られました。相談は、指定校推薦に向けて学習したいというものでした。

そこで、1・2年の成績を見せていただくと、3年でいくら良い点数を取っても希望の指定校推薦のラインには届かない。そんなこと小学校6年生の平均の計算ができれば分かります。だから、希望の大学に行きたいのなら、死ぬ気で頑張って一般入試するしかないんです。おそらく、今の学力では死ぬ気で頑張っても難しいです。高校3年生で、おそらく中学校の学習も不十分なレベルの生徒が1年弱頑張ったところで有名大学には受かりません。

まあ、当たり前のことを私は言ったつもりなんですが・・・。

やはり私は間違っていたのか

彼らの答えは「考えてみます。」ということでした・・考えるも何も、指定校推薦は考える余地なしに物理的に計算上無理です。それに、その高校の大学合格実績を考えれば、到底有名大学は難しい。それも数値を示して説明しましたよ。私はどう言えばよかったのか?

けれど、おそらく他の塾では「大丈夫ですよ!頑張りましょうよ!」っていうんやろな~と思いながらも、事実とホンマのところを説明したんですが・・だって、そんな気軽なことを言って無責任に生徒は預かれませんよ。知り合いなら「大学行くのは諦めて、看護師なんかの確実に飯が食える専門学校に行ったほうがいい。」って言いましたもん。これが私の責任ある答えです。

暖簾に腕押しが多い

最近は、例えば教育から法律まで、サービス業では何を聞いても明確な答えは返ってきません。ハッキリしたことを言って客に嫌われたら困るし、それが外れたら責任問題になるからです。特に若い男性社員などでこの傾向は顕著です。あるいは、都合の良い「大丈夫です~」ていう答えが帰ってきて信用したらエライ目に会うっていうことも多いです。一方で、対面ではないネットなどでは、何を聞くのもメールでしか出来なくて、答えは定形の雛形で返ってくるだけのものが多いです。

おそらく、きちんとしたサービスが受けたければそれなりの金額を払えというアメリカみたいになりつつあるんでしょうが、塾や教育業界ではそういうサービスはなく、一律低ランクサービスしかないんです。

小さな塾でできること

だから、私は少人数で目の届く範囲でしかできないしっかりとした運営をするつもりです。最初に書いた入塾相談への対応は、私の姿勢そのものです。それが分かってくださる方だけが来てくれればいいと思っています。

私もサラリーマン時代は大企業信奉者でした。塾なんかも大きなところのほうが信頼できる、名前の売れた進学塾はキチンとしていると思われる方が多いのは良く分かります。けれど、今年も2人そういう塾から移ってきた生徒の学力や指導されてきたことを考えると、前の有名塾の指導はまったくなっていません。なんで3年も通っている生徒が分数の計算もできず、図形の基礎問題も出来ず、社会もまったくおぼえてないねん・・ただのボッタクリやないか。

小さな塾を始めて思ったこと

この小さな塾を始め、大手企業とはなにか、そこで働いている社員はどうなのか、そして自分がしてきたことをよく考え、私は大手企業信奉は止めました。私は、地元で目に見える客からキチンと信頼されている企業・個人と話をし、納得できる方をまず選びます。特に最近は、大企業といえでも、社員の顔が見えずクレームのたぐいは電話かメールで外注の苦情センター丸投げのところが多く、何度連絡しても定形の返事が帰ってくるだけで、こちらが根負けするのを待っているようなことが多く信用できないところも多いです。大企業でも、顧客サービスには企業間でものすごい差があります。

その中では、先日不良品を掴んだ際のパナソニックの対応は秀逸でした。やはり、まだナショナル=松下は生きてるんだと思いました。ただ、その代償として価格は高いです。安価な中国の企業などは、不良品の検品もなしに金を返してきます。送料や検品の費用を考えたら、客がウソを言っていたとしても商品はそのままで金を返したほうが安いからです。

サービスとは非効率と裏腹です。でも小さな自家塾ならそれなりの価格でできるサービスもあります。小さな自営の塾でしか出来ないことがあることを心に決めて頑張りたいと思います。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。