パソコンを使ったミドリゼミの小論文指導

パソコンを使って段落構成を徹底的に指導します

昨日書いた段落構成が矛盾なくできているかを確認する一番良い方法は、その矛盾がなくなるまで書き直させることです。私の塾では、最初は20回ほども書き直させます。ところが、手書きだとそんな書き直せないんです。

私の塾で最初にすることは、書き始める前に、結論、理由、証拠、今後の方針に何を書くのか構成をさせます。それで、まあ「これなら書けそうだ」というところまで考えさせて、実際に家でパソコンで書いてきてもらいます。

そして、結論や理由を述べている段落内の誤謬の確認をします。生徒に打ち込んだデータを持ってきてもらい、文章の順序を入れ替えて、一貫性のある構成にするにはどうするのか、目の前で見せます。さらに、目の前で段落を入れ替えて段落構成とはどうするとか実演します。自分の思う通り書きなぐっていた生徒は、この作業で「論理一貫して相手に説明するとはどういうことか」初めて理解します。この作業を、何度も何度も繰り返し、生徒の文章を一緒に練り上げていきます。

まあ、たいていの生徒は途中で音を上げますが、許しません。これは、学校の教育方法ではなく、企業で新入社員を叩きあげるときの書類や資料チェックと言う方が正しいかもしれません。

学校の先生に小論文の添削は難しい・・・と今までの経験から思っています

というのは、こういう徹底した教育を受けたことがないからです。何度か書いていますが、学校の先生と言うのは、弁護士や医者の先生業と同じで、独立裁量権の強い業種です。新卒で先生になってから、企業の新人のように徹底的に書類の書き方を指導されたことはないはずです。ですから、今回のコロナ休校の学校からご家庭へのお手紙も、本当に酷いものが多かったです。何が書いてあるのか分からない・前のお手紙と首尾一貫していないためテスト範囲が分からないなど、企業では上司や先輩に徹底的に指導されるようなものが多かったです。

これでは、生徒に小論文をに指導しろと言ってもそもそも無理筋です。だから、学校の先生に指導してもらっても、「漢字間違い」「接続詞の選択」などの添削しかなく、「説明の論理性に矛盾がある。自分で読んでおかしいと思わんのか~い」とか「この例ではこの説明にふさわしくないとは思わんのか?」などという私が生徒に詰め寄るような添削はあまりありません。おそらく、先生自体何を添削していいのかお分かりになっていないのだと思います。

書き方が分かると、キチンと構成をさせる

書き始める前に、結論、理由、証拠、今後の方針に何を書くのかテストで行うように構成をさせます。慣れてくると、今自分が考えていることが何字くらいになるか大体予想がつきます。それで、〇〇字の指定ならいくつ証拠の段落を作ればよいのかも推測できます。その上でパソコンで書き込ませます。それで、自分の構成と、出来上がったもモノの内容や分量を比較させ、生徒なりに文章を書くことの全体像を把握させていきます。

それが終わって、ほぼ書けるようになって、初めて手書きで書かせ始めます。

小論文の大事な要素 ・・・字のきれいさ

これは、理屈抜きに大事な加点・減点要素です。採点する相手も人間なんですから、あまりにも汚い字で苦労して読まないといけないと、内容を読み取るよりも先に嫌になってくるでしょう。だって、生徒の愚にもつかない作文を何百人も読んで採点しないといけないんですよ。「もうええわ。ようわからん。これ30点。」てなるのも当然です。小論文なんて、採点基準自体がそもそも不明瞭なんですから、不合格になっても「おかしいやないか~い」とねじ込めないんですから。

手紙なんかでも、やはり私のように字の下手な人間が丁寧に書いた手紙より、字の上手い人間がササッと書いた手紙の方が美しく整っているように見えます。だから、字の下手な人間がいくら丁寧に書いても無駄なんですよ。特に、学校の先生や友達に「お前の字読まれへんわ」と言われている生徒は、小論文は諦めた方が良いと思いますよ。

ここまで読んで、採点者は仮にも先生と呼ばれる人物で、入試で若者の人生を決めることになるから、字のきれいさなんかで判断せんやろと思っている方、それは大きな間違いです。大学の先生はそんな良識などお持ちではない方が大勢入らっしゃいます。修士で2年、社会人になって会社から博士課程に派遣されて3年大学の先生と毎日顔を突き合わせた私が断言します。あれほど常識がなく、身勝手な人種はいません。入試など研究に邪魔な「面倒な雑務」ぐらいにしか思ってないのが大半です。でも、研究で成果が出ていない時は「オレは教育者で、そっちに手間が取られるから・・」って言い訳するんですよね・・たいていの授業の準備なんか博士課程の学生なんかにやらせるんですけどね。

因みに、先生と言う職業は、小学校、中学校、高校、大学と上に上がり、生徒や学生の責任が大きくなっていくほどダメになっていくと、私は思っています。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。