古文の学習方法

まず、真剣に学習するかどうかの選択を

古文と言うのは、助動詞の接続を把握して、ある程度の古語を覚えないと読めるようにはなりません。結構な努力が必要なのです。学習にも時間がかかります。

ところが、理系だと私立受験や国立の二次には、そもそも国語はありません。センター入試にしたって、900点満点中50点ほどの配点しかありません。二次も数・英・理で300点ずつ程度と大雑把に考えればいいと思います。センター入試と二次の合計を1800点満点だとすると、その中の50点。理系がそれなりに真面目に勉強したところで、10点ぐらいしか差がつかないんです。合否に、まず関係はない。私立の場合は、国語がないのですから、まったく関係ありません。

この配点だと数学の二次は5問で、1問60点になります。だから、真剣に国立大学を狙う生徒は古文に時間を取るべきではない。そんな暇があれば数学をすべきです。私立理系の生徒も、空きがあるかどうか分からない指定校推薦などを考えて数学の学習時間を減らして古文を勉強するくらいなら、古文など学習しない方が良いと思います。ただ、同じセンター50点でも、漢文は構文通りで学習時間も取らず、理系には学習しやすいので、ある程度勉強しておく方が得だと思います。

文系の生徒は、全力で取り組む。

文系の場合、国立の二次にも私立の入試にも古文はあるわけです。国立だと、上の配点で行くと、数学・国語・英語で300点ずつ。古文は合計配点は100点以上あるかもしれません(ただし、漢文も含まれている場合あり。)。センターと合わせて1800点満点中150点以上です。1割程度あります。結構大きいです。

私立では、英国社で各200点ずつ、合計600点満点が多いと思います。ただ、私立は漢文はありません。配点は古文だけで70~100点ぐらいあります。1割以上はあるわけです。こちらも重要です。

古文の学習方法  

古語の暗記も大事ですが、古文の学習は助動詞の接続に尽きます。現代語とは全く異なる助動詞が理解できないと、まず訳せません。だから、動詞や助動詞のどういう活用にどういう助動詞が接続してどういう意味になっているのか正確に判断しないと、雰囲気だけで読み取ることはできません。その関係が複雑で、英語や漢文の文法より遙かにタチが悪いです。日本語で書かれてはいますが、完全な外国語として学習した方が良いです。

古文の文法は複雑ですから、中学の現代語の文法のように文法の用法を丸暗記してできるような代物ではありません。ですから、問題集や教科書では、品詞の活用について文法の参考書と見比べながら学習し、2年の半ばには助動詞の活用表をすべて把握できるように学習する必要があります。ですから、本文の品詞について丁寧に解説してある問題集が必要ですし、教科書では本文の品詞を解説してある教科書ガイドが必須です。

特に古文マニアの教師の場合、教科書ガイドは必須

学校の先生によっては、古文の文芸作品の紹介のような授業をする先生もいます。古文の名作の素晴らしさを生徒に伝えることが目的になって、受験に必要な文法と読解の解説が疎かになるんです。私の教え子で公立校から神戸大学に進んだ生徒が「そういうお話は市民講座ででもやれっちゅうねん!」と塾でキレていましたよ。

また、こういう古文マニアの先生が文法の説明をしないもう一つに理由は、本当に古文が好きで得意な人は、古文の接続など感覚的に「美しい響き」として頭に入っているので、理屈を考えなくても読めるらしいんです。まあ「古文ネイティブ」なわけです。だから、その美しい古文の紹介に授業がなってしまう。こういう教師は特に公立に多いです。生徒の学力や進学と言う成果をそれほど求められないからでしょうかねぇ。

そういう生徒の進学に真面目に取り組まない教師に当たった場合は、教科書ガイドは特に必須です。授業を聞くくらいなら、教科書ガイドを授業中に見ながら自分で訳した方が良いです。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。