昨日は日航機墜落事故の日でした。日本人があまり知らない情報で長文読解のお勉強

今日のお題

事故から10年後に公開されたアントヌッチというアメリカ兵の証言です。彼は沖縄の嘉手納基地から東京の横田基地に向かっている途中に事故の一報を聞きました。下の英文は、彼の証言の冒頭部分です。全文はココにあります。この手記に関する経過はウィキペデイアに簡潔にまとめられています。ここです。      

BY MICHAEL ANTONUCCI
Special to Stripes

Ten years ago, on Aug. 12, 1985, Japan Airlines Flight 123 crashed into the mountains of central Honshu, resulting in the deaths of 520 people. It was the worst loss of life involving a single aircraft in the history of aviation.

A controversy arose because of the delay in getting to the wreckage by Japanese rescue workers. The plane had been down for 12 hours before the first rescuers reached the scene. In fact, had it not been for efforts to avoid embarrassing Japanese authorities, the first rescuers – a team of U.S. Marines – could have been searching the wreckage less than two hours after the crash. Four people survived. Many more could have.

それでは読んでいきましょう。

Ten years ago, on Aug. 12, 1985, Japan Airlines Flight 123 crashed into the mountains of central Honshu, resulting in the deaths of 520 people. これは難しいところはないです。「10年前、1985年8月12日、日航123便は本州中部の山脈に突っ込んだ。」次のresultingは分詞構文でしょう。分詞構文では通常主語は主文の主語と一致しますが、それだと意味が通じにくいので、この場合主文全体が主語になると考えた方が良いでしょう。「その事故は520人の死を結論づけた。」=その事故によって520人が亡くなった、くらいでしょう。

It was the worst loss of life involving a single aircraft in the history of aviation. 主語のItは前文中に被指示語として適切な単数名詞がないので、前文全体としてとらえると訳が上手く行きます。It was the worst loss of lifeで「その事故は人命の最悪の消失であった。」です。

次のinvolving a single aircraft in the history of aviation 「航空の歴史において、単一の航空機を含む」という分詞は直前のthe worst loss of life「最悪の死亡事故」を主語として修飾する形容詞的用法なのでしょうが、「航空の歴史において、単一の航空機を含む最悪の死亡事故」とすると意味が少しおかしいです。前文もそうですが、この人の分詞の使い方は少しいい加減なところがあるようで、まあ意味から考えると、「単一の航空機事故では最悪の死亡事故だった」となるのでしょう。

ここからが日本人の我々が知らされていないことです

A controversy arose because of the delay in getting to the wreckage by Japanese rescue workers. A controversy aroseで「議論が起こった」です。because of the delay in getting to the wreckage by Japanese rescue workers 「日本のレスキューメンバーによる残骸への到着の遅れのために」です。

The plane had been down for 12 hours before the first rescuers reached the scene. 文法的に問題はありません。「最初のレスキューが現場に到着する12時間前に、その飛行機は墜落した。」

まとめてみると、「最初のレスキューが到着する12時間前にその飛行機は墜落した。レスキューの到着の遅れから議論が起こった。」となります。何の議論が起こったんでしょう?

日本政府とメディアが隠し続けた核心部分です。

In fact, had it not been for efforts to avoid embarrassing Japanese authorities,

had it not been for efforts to avoid embarrassing Japanese authorities・・・今日一番難しい文章ですが、仮定法でどの参考書にも載っているものです。過去のお話で急にhadが文頭に来て、過去分詞のbeenが放り出されているので、ifを使わない仮定法の倒置が起こっているんです。it not been for efforts もよくある構文で「~がなかったら」というものです。「もし、企みがなかったら」とうことで、そのeffortsがto avoid embarrassing Japanese authoritiesという不定詞の形容詞的用法で修飾されています。「日本政府を当惑させることを避ける企み」が「なかったら」です。

the first rescuers – a team of U.S. Marines – could have been searching the wreckage less than two hours after the crash.これは問題がないでしょう。「最初のレスキュー・・アメリカ海軍のチーム・・が事故後2時間以内に残骸を捜索していただろう。」です。

Four people survived. Many more could have. 「4人が生存した」は問題ありません。次のcould haveはcanの推量の時に使う過去形です。まあ、仮定法に近いですよね。そしてservivedが省略されていると思います。「より多くが生きていたことだろう。」です。

訳は「実際は、日本政府当惑を当惑させることを避ける企みがなかったなら、最初のレスキュー・・アメリカ海軍のチーム・・が事故後2時間以内に残骸を捜索していただろう。4人が生存したが、もっと生存できたことだろう。」となります。でも、意味がおかしいです。

もう少し分かりやすく翻訳すると、「実際は、日本政府が政治的な圧力に躊躇しなければ、アメリカ海軍は事故後2時間以内に現場で捜索できたはずだ。4人以外にももっとたくさんの生存者はいたはずだ。」と言いたかったのではないかと思います。

この愚行は阪神大震災でも繰り返された

ということで、「議論が起こった」とは、アメリカの海軍が10時間も早く現場に到着して、まだ生存していた可能性のある搭乗者を救えたのに、日本政府とアメリカ軍の間で議論が起こって、結局アメリカの救助を結局断ったということです。その理由は、「当惑」の原因となった、日本の「軍隊」アレルギーが当時はまだ大きかったことでしょう。社会党やその支持者の多くの人々から「アメリカ軍に頼んだ!」「戦争に巻き込まれる!」「憲法9条に違反する」と引っ掻き回されて、政府や自民党の支持率が落ちるのが怖かったんです・・・「思い込み」ってこれほど人を愚かにするんです。

その数年後、阪神大震災でも同じ事が起こりました。政府も兵庫県も自衛隊の災害救助を「当惑」して、多くの人命が家屋の下敷きになって失われました。数時間前に自衛隊が派遣されていれば、もっと多くの人命が助けられたというのは、多くの人が知っていることです。阪神地区は当時人気絶頂だった社会党の党首、土井たか子の選挙基盤だったんですから「当惑」は当然です。何しろ、兵庫県民は、震災後もこの貝原という知事を再選させたんですから、これ以前に起こった日航機事故での政府の「当惑」は当然かもしれません。

日本人の自衛隊・軍隊アレルギーがなくなったのは、東日本大震災以降のことです。

けれど、今でもどうなんでしょうねぇ。もし、中国が尖閣に上陸してきたら、日本は自衛隊出せるんでしょうか? 災害救助と違って、戦争や中国国内の邦人保護というよりややこしい問題とダイレクトに直面します。経済も途方もないダメージを受けるかもしれません。政府や大企業がスポンサーのマスコミはややこしい問題には頬かむりして、日航機の時のように、国民には知らせないんじゃないでしょうか・・・いつの間にか尖閣に中国の漁船が上陸して、次に港ができて、最後に基地ができて、その頃にアメリカのFOXニュースか何かで日本人は知ることになるんでしょうかねぇ。

でもね、台湾はもとより、インドネシアなんかの日本よりはるかに軍事力のない国でも、中国のポチのような韓国でも中国漁船を拿捕してるんですよ。日本の腰抜けっぷりといったら、世界中の笑いものだと思いますよ。日本の軍事力は世界で5位です。フランスやイギリスの上です。https://www.globalfirepower.com/countries-listing.asp

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。