アメリカの白人の平均寿命だけが縮んでいる件/明日の日本

「絶望死」と言われるアメリカの白人下層の自死

アメリカの社会は大卒と大卒ではない層で社会が分断されています。この大卒ではない層で、非正規などの低所得で使い捨てられ、ドラッグやアルコールに走り寿命を全うせずに死ぬ人が多いです。自殺などのアクティブな自死でなく、ゆっくりと壊れていく悲惨な自死です。

でも同じアメリカの社会でより酷い状況に置かれている黒人やヒスパニックなどの有色人種では、貧困からドラッグなども多いですが、平均寿命が縮んでいるとは聞きません。

他者との比較が絶望を生む

「自分たちはそういうものだと有色人種は理解しているから。」だと私は思うんです。だから悲惨な状況は他者のせいにできる。それに、そういう差別があるのだから、差別や格差にもある程度の受容があり、絶望はしない。

差別階級であり優越的な地位にある白人は、ある意味で同質性の幻想を見て、他者のせいにもしにくいし、格差の受容も認められない。「武士は食わねど高楊枝」を行かねばならない社会に苦しみアルコールやドラッグに逃げる。

成功している白人からは「努力しないからだ!」と言われ、逃げ場もない。でも実際は生まれながらの格差が厳然とあり、それが学歴などに結びついていて、努力しても階段は上がれない。その状況に絶望するんだと思うんです。

白人が差別を受容している社会がヨーロッパです。ヨーロッパは階級社会と言われ、生まれや育ちが非常に大きく人生を左右すると国民が思っている。だから、成功できないのは他者のせいにできる。だから絶望は少ない。

でも実際の下層階級から上の階級への這い上がれるパーセンテージはヨーロッパの方が高いらしいです。これは有名大学が国立で、授業料も安いあるいは無料だと言うことが大きいんだと思うんです。アメリカの有名大学は全部私立ですからね。授業料も日本とは違って年間500万円とか取られるから、「努力ではどうにもならない」厳然とした階級社会がアメリカには存在するのに、それを否定している国民性が絶望死を生んでいる。

日本ではどうなのか?

日本人はアメリカの白人より同質性を信じ、他者との比較に心を砕く。努力ですべてカタがつくと考えている。その同質性と努力への信仰はアメリカ白人より、極端に高い。

その一方で、アメリカの後を追うように進んでいる日本の社会にも経済格差が進んでいる。正規社員と非正規社員の格差がその代表です。特に女性の場合は酷い。「女子生徒はよく見るべき/グローバル化は女性の貧困を生む」の通りです。それに大学の授業料も上がってきている。国立大学でも年間50万円はいる。勉強をしながらアルバイトで貯めるには厳しい額です。文系では可能でも、理系で3年生にでもなるとムリです。結局奨学金だよりになり、卒業後の少ない初任給から差っ引かれる。夫婦そろって奨学金を借りていると、その返済のために住宅ローンなど組む余裕もなくなる。

今の若者世代ではアメリカの白人社会と同様の理由で平均寿命は縮むと思っています。実際に経済的貧困が進む女性では自殺者が増えてきている。

だから、そうならないためには、アメリカの白人社会と同様に、高学歴を手に入れ勝者の側に立つしかないとも思っています。

せやから、ウチの塾に来るんやでぇ~!・・・という宣伝でした。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。