理系の向き不向きは中学で決定的に分かる

計算に弱い人間は理系に行ってはならない

ここでいう計算力とは、そろばんの暗算的な四則計算の速さではありません。式の形を見抜き、そこから題意を把握できる計算力のことです。

これは昨日も上げた例ですが、

と言うような計算で、1/x^2が-1/xを微分したもので、logxを微分した1/xと合わせれば、積分の式からlogが消えると言う部分積分の形状を上の式から見越せない者は理系に行くべきではありません。

さらに下の計算では、1/x^2が-1/xを微分したもので、(logx)^2を微分した2logx・1/xと合わせれば上の式の積分が利用できると見越せない者は国立の理系大学を狙うべきではありません。

これ、数Ⅲの問題では、簡単な方ですから。こんなものもできずに偏差値65の国立大学はありません。

こういう問題をできる基礎は数字に強いこと

理系で数字に強いとは、こういう計算を見越せることにあります。その基礎は、もちろんある程度四則計算が速く正確にできることは言うまでもありません。しかし、四則計算に強いだけではダメです。上の例のように、式の形式から題意を見抜けないものは理系に行くべきではありません。

じゃあ、理系に行けるかどうかの簡単な判断

こういう先を見越して式の形状から計算の行方を見抜く力が試されるまず第一歩は、中学の因数分解です。中3の因数分解で、分からないところがあるようではその時点で理系はありません。m+n=1/4,mn=-3/4で(m-n)^2は?という基本問題。あるいは、ay+bx-ax-byといった式の形状から先を少し見抜かないといけない因数分解ができないと言っているようでは、その時点で4年後のセンター入試もありません。だって、来年の今頃、高校に入学して学習する因数分解から後、すべてダメですから。中学の時点で私立文系は確定です。

ムリですよ。もし、公立中学の数学で通知簿が3になったり4になったりしているのでは。4になったり5になったりが私立理系の最低ラインです。理系で国立大学に行きたいのなら、中学で数学は5以外取ったことはないが最低ラインです。

でも、昨日「関西の有名私立大学の数学はチャート式レベル」では普通の生徒が頑張れば大丈夫って書いたじゃないかって? 公立中学では、優秀な生徒の多くが中学受験で抜けているのをお忘れではありませんか? 通知簿5の下の方って、昔の4ですよ。通知簿4の下半分は昔の3ですよ。だから、神戸高校なんか、最上位を除いて、昔の御影高校の上半分と大差ありませんよ。それは高校の進学実績を見れば一目瞭然です。今の公立中学の通知簿4は、昔の並なんです。

こういう現実も見ずに安易な理系推しは止めて下さい

今は、理系流行です。理系の方が就職がいいとか、再就職もしやすいとかが理由です。それで、お父さんなんかが安易に理系を勧めるわけです。特に文系のお父さんは、数学をモノにするには多大な労力と時間が必要なことが身につまされていないから、とても安易に理系を勧めるのをよくお見受けします。

子供の将来を安易に潰すのはやめましょうね。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。